1〜100
そしてこの手で抱き締めた
終わらぬ愛等露知れず
振り向く刹那に恋をする
貴方が時を刻むまで
其れはまるで風の様に
それ故君を殺せない
嫉妬が狂気に変わる時
狂いだした歯車
寂しすぎて死にそうだ
10 飛べない翼を剥ぎ取れば
君を愛していた頃に
静かに震える色の音
あの時君に出会えたら
もしも世界が終わるなら
君に有難うと言うだろう
静かなる微笑
紳士は優しく悪魔を愛でる
もしも声が届いたら
どうか夢でありますように
20 蒼に沈む赤でありたい
誰も知らない君の表情
意地悪するのは君だけに
仄かに香るは君の影
会ひし日に口ずさむ
巡り会えたら
木陰に咲く花
定めが空に帰るまで
愛しい君と見た空は
突き刺す蒼の緩やかな旋律
30 黒は白で裏は表
苦手なものは
今でも君は僕の中に
忍足
それはまるで底無し沼のようで
手を伸ばした君と
もしも時空を超えたなら
全ては君のためだった
失う心に囁く悪魔
触れたその手は冷たくて
40 兎のように甘えておくれ
あの日から時が止まった
セピアな心に彩色を
それは余りにも残酷で
命続く限り
うろたえる君は僕を見ず
瞳に映るは恋の影
その仕草が僕を苛つかせる
それが最後の言葉になるとは思いもせずに
記憶が僕を忘れても
50 最後の時まで、愛していると言って
僕が嫌いだと言ったら、君は好きだと言った
君の表情は僕を惑わせる
血に染まる神と嘲笑う悪魔
君は喜んではくれない
嘘から始まる崩壊ゲーム
一線を超えた時
静かな寝息に誘われて
お願いだから行かないで
愛情とはバイオレンスだ
60 ソフィストとプラトニック
あの日から全てが変わった
優しい声が響く町
何も言わずに抱き締めて
それでも逃げるというならば
嘘でも良いから、僕に愛を
偽りが作り出す悲劇
そう言って、君は僕にキスをした
雪が心に染みる時
溶け切らない思い
70 嗚呼、そうか
亡き君を目で探す僕と
崩壊音
君が世界の中心だった頃
終わりの前に花束を
心の苦しみの訳
ただ、泣くばかり
闇を嫌うペテン師と
嘘吐きの言い訳
この体尽きようとも
80 鏡の中の記憶
風が変わる兆し
そんな事を言いながら
ちっぱけな僕の、ちっぽけな物語
アナタのその生ぬるい視線が、私を異様に苛立たせる
世界の中心?君に決まってるよ
極めつけはその顔
天才だと世界から言われても
ジェラシーって舐めたらどんな味がするの?
鏡を覗き込んで初めて分かる
90 揺られ流され辿り着いた
山奥は快適さ
視線を無視して自らを落ちつかせた
生意気な小娘めっ
夜空を見たら、自分が何処に居るのか分からなくなる
近寄ってくる虚無感に、如何しようも無い不安を覚えた
泣きべそかくなら恥をかけ!
世界が笑った子は、世界が泣いた子だった
優しく美しい事が一番ではない
後ろからそっと抱きしめた
100 遠いトンネルの向こう