なないろのにじ +α


風で飛んでいった いアイマスクを、
色のあの子とわたしで追いかける。
なんと、あれを人質に脅したい奴がいるんだとか。
途中、ふと昨日通り過ぎた定食屋さんで見たで埋まる食物を思い出し、
吐き気を堪えながら走る。
思い出すんじゃなかった。
速すぎるあの子に遅れをとりながらも頑張ってみるが、
どうにも疲れたので公園のベンチで一休みといこう。
生い茂るから目線を上方にずらすと、
今日も江戸の空には飛行船がゆったりと飛び、
本来の空は少ししか見えない。
江戸の街は変わってしまったなんて言えるほど私は生きてはいないけれど。
あ。あの子が戻ってきてくれたみたいだ。今行くから待ってて。
街中にでると、いつも見かける色の着物を着たあの人も何故か今日は全力で走っている。
いつも一緒にいるあのペンギンの裾からはすね毛の生えた生足がちらっと見えてしまい悲しくなった。現実って哀しいね。
そんな騒がしい街中を抜けると、一転して景色が変わる。煙がゆらゆらたなびき、夜になるとネオンが輝きだす歓楽街。
吉原とかいう高尚な所ではなく、
安っぽい色の看板がそこかしこに見える。
さぁ、アイマスクは落下した。
そこで私は、あの色に出会うのだ

七色の出会いが生み出す
虹を起こす奇跡の色に

今、色の雨が
この街に降り注ぐよ


(土方さん、俺のアイマスク知りやせんかィ)
(そんなもん探す暇があったら見回り行ってこい)
(うるせィやい土方コノヤロ―)
(お、ちょうど今桂の目撃情報が入ったらしい。いくぞ総悟)
(わかってまさァ)



(なんとも騒がしい街だな、エリザベス)
[そうですね、桂さん]
(おっ、あれはリーダーではないか)

(かぁーつらぁぁぁー!!)

(全くしつこい奴らだ!逃げるぞ、エリザベス)



(いやぁ、江戸って街はやはり凄い活気じゃのう。なぁ陸奥)
(そうじゃな。)
(というわけでわしはキャバクラに行きとうて仕方がないんじゃ!!)
(そうか、すいませ―ん誰かこのもじゃもじゃ突き落としてやってくださ―い)



(若…、今日も可愛すぎです)
(うるさい、)
(という訳でこのナース服を゛っ(消えろ)
(お待ち下さい若ぁぁぁ)
(僕はお妙ちゃんの所に行ってくる)



(相変わらず此処はうるせぇ街だなァ、)
(晋助様!ぶらぶら出歩いたら危険ッス!しかもここ歓楽街じゃないッスか!!!)
(最近は真選組の監視も厳しい。晋助、船に戻るでござるよ)
(ククッ…あれはズラじゃねぇかァ)

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