* お題他 *

□『バカップルへ30題』
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まったり亮春・亮介視点





* 13. お昼寝 *






「ねぇ、兄貴?」

「……」

「兄貴ー?」

「……」

「……兄貴ってば寝ちゃったの〜?」


頭の上から春市の情けない声が聞こえてくる。
完全無視で細い腰にしがみつく俺に、ハァ、とため息が降りかかった。


休日の朝練と午後練の狭間、つまり昼飯を食った後の自由時間をどう過ごそうかと考えた俺は、春市の部屋に乗り込むことに決めた。
桑田を追い出し、ゾノも追い出し。
特別『悪さ』をするつもりはないけど、疲れた身体を癒すには春市にくっつくのが一番だからね。


二人が出て行った後、しっかり鍵をかけてオロオロする春市もろともベッドにダイブ。
慌てる春市の腰にしがみつき、あとはこうやって狸寝入りを決め込めば、何だかんだ甘い春市は動けなくなる。


「……も〜…」


ふぅ、と零れた小さいため息と苦笑の後に、俺の髪に触れる細い指。
ボディシャンプーと洗い立てのTシャツの香りを嗅ぎながら大人しく顔をうずめていると、髪に絡んだ指が気遣うように俺の頬を撫で降りて。



「おやすみ」


唇を掠め、枕もとの雑誌にそっと伸びた。



外で騒ぐ誰かの声。
カーテンを揺らす初夏の風。
頭上でページがめくれる乾いた音。

まどろむにはちょうど良い、午後のひととき。








-オワリ-








未送信ボックスに残ってたので、寝る前とお昼休みにちょこちょこっと書き足してみました。

お久しぶりなのにリハビリ的短さですみません><;

亮春大好き!!^^



ご来訪ありがとうございます^^

2012/9/21 ユキ☆




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