* お題他 *

□『残念少年』
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◆ご注意◆

こちらは春っちが天使ではありません。思いつきだけで書いた暗黒春っちです。
春っちに裏表があっても大丈夫な方。そんな春っちに興味のある方のみお進みください。

ちなみに春市視点の激短文。倉春に発展する可能性ありです。












皆が俺の事どう思ってるのかなんて、聞かなくてもハッキリ解る。

『恥ずかしがりやで兄貴が大好き。努力を怠らない青道の天使』って感じでしょ?


あはっ。
バッカみたい。

そんなのお芝居に決まってんのに、皆して騙されてくれちゃうから楽チンでいいよね〜。


「はるっち〜!メシ行こうぜ〜!」
「うん」


部屋でくつろいでいると、栄純くんが無邪気に俺を呼びに来る。


「僕も行く…」
「うん。一緒に行こう?」


ヤキモチ焼きの降谷くんが割り込んできて、バカの一つ覚えみたいな小競り合いが始まった。
その間でニコニコしたり、ワタワタしてれば皆俺を面倒見がイイ奴だって誤解する。

なんだろうね?適当に相槌打ってるだけなのに。
振り回されてるんじゃなくて、放置してるだけだって気付く人はいないのかな?


「おい」
「はい?」


背後から声が掛かる。びっくりした顔を即座に作って振り返れば、人相の悪い元ヤンが立っていた。
正直、目つき悪い人って損だよね。可愛く産んでくれてありがと、母さん。


「あ、あの…倉持先輩?」


とりあえず困った振りしてオドオドしとけば大抵オッケィ。この元ヤンも考える力なさそうだしチョロイもんだよね。

なんて思っていた俺に意外な言葉が返ってきた。


なんとこの元ヤン、兄貴の相棒だけあって洞察力が鋭いのか、心底嫌そうに舌打つと冷めた目で俺を見下ろしたのだ。


「お前、そういうのやめとけよ」
「…え?」
「だからその解らないフリとかもよ…。…ああもうやっぱいいや、めんどくせぇ」


ガリガリ頭を掻いて俺を追い越す。
少し前を歩いていた栄純くんの尻に八つ当たり気味の蹴りをくれて(「いってぇ!?」「うるせぇ!邪魔だ!」「そんな!」)さっさと食堂に入ってしまった。


「…何アレ」
「だよな!?先輩だからって横暴すぎるよな!?」


咄嗟に口をついた言葉に痛む尻を両手で押さえた栄純くんがひんひん喚いてるけどどうでもいい。
この俺のカワイコぶりっこに気付くなんて、元ヤンのくせに恐ろしい奴がいたもんだ。

これは、体も小さく運動神経もあまり良くなかった俺が子供の頃に身につけた処世術。
5年以上磨き続けてきたこの演技を見抜くなんて、しかも数ヶ月やそこらで看破されるなんて考えてもいなかった。


(さて、どうしよう?)


とぼけて可愛いフリを貫くか、次の手を使って取り込むか…。
何はともあれ言いふらされる前に手を打たなきゃね、と剥がれかけた猫を被りなおして食堂に入った。







何事もなかったように御幸先輩の隣でご飯をかっ込む元ヤンを見つつ箸を運んでいたら、眉間の皺がどんどんどんどん深くなってなんか面白くなってきたかも?と俄然興味が湧いてきた。









-オワリ-






暗黒春っちです(滝汗)
黒を通り越してもはや暗黒。あざといじゃなくてただの暗黒(滝汗)

急に裏表の激しいカワイコぶりっ子な春っちに興味が湧いて、試しに冒頭を考えたらあれよあれよと書ける書ける!キーボードを叩く手が止まりませんでしたΣ
天使な春っち好き様には大変申し訳ないのですが…すみませんこんな春っちも私は好きです!楽しかった!(晴れやかな顔)


ちなみにタイトルはまゆゆのユニット曲から文字って。
ご存知の方いますかね?^^


こんな春っちに最後までお付き合い頂きありがとうございました(滝汗)


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2014/1/23 ユキ☆


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