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森のフォーラム

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Re:短編小説
氷夜
[ID:hiine06]
僕は長い髪をひるがえして、くるりと振り返った。
アイツがかなり後ろの方で、はあはあと息を切らしている。
足どりもおぼつかず、右へ行って、左へ行って、とフラフラだ。

「なにやってんですか! 早くしないと置いていきますよ?」
「ま、まってよ〜。はあ、はあ……」

アイツことたくみは、膝に両手をついて、はあ、と一息大きく吐きだした。
昔から体力のない奴だったが、まさかここまでとは。

「女性よりも体力がないなど、男としてどうかと思うのですが」
「だって……運動は苦手だもん……」
「運動が苦手などと言っているうちは、体力なんてつきませんね」
「あう……手厳しいなぁ」
「甘やかさないように気を付けていますから」

僕とたくみは、同じ文芸部だ。
今年の一年生部員が僕らしかいなかったので、必然的に僕は、たくみといつもいるようになった。

「なんで同級生がこいつだけなのですかねえ……?」
「うう、その言い方はないよぉ〜」
「女々しいです。貴方は女ですか?」
「男だよっ!」
「なら、もっとその女々しさをなんとかしてください」
「……自分は、その性格をどうにかした方がいおぶすっ」

最後まで言わせずに、思いっきりたくみの頭をグーで殴る。

「痛いよ! なにするのさぁ〜!」
「失礼な発言が聞こえたものですから、つい手が」
「つい、で手を出さないでよぉ……」
「ほら、ぐだぐだ言ってないで行きますよ」
「あっ、だから待ってってば!」

たくみを無視して、すたすたと歩き出す。
とにかくこの女々しい性格と、語尾を伸ばすようなウザいしゃべり方をどうしようかと考えながら歩いた。


           

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