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森のフォーラム

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Re:短編小説

[ID:ayu1126]

「みっちゃん」

声変わりした低い声が、それに似合わない響きの言葉をはき出す
一拍おいて、「みっちゃん」が自分を指していることに気が付いた
声のしたほうを振り返ると、にこにこと笑っているでかい図体の男子がいた
中学一年の半ばまでは私より小さかったはずのそいつ−健太とは、かれこれ15年ほどの付き合いである
所謂、幼馴染み

「みっちゃん」

振り向いたきり何の行動も起こさない私に、目の前の健太はもう一度名前を読んでくる
相変わらず無邪気ににこにこと笑いながら

「みっちゃん」
「何回もみっちゃんって言うなって」
「だってみっちゃんが返事してくれないんだもん」
「もんって言うな、きもい」
「…みっちゃん辛辣」

ちょっとしょげたような顔をした健太は、苗字が犬塚なのも手伝って、大型犬を彷彿とさせる
だが私は屈しない
健太のこんな顔なんて、15年間のうちに何回見たことだろう
いまさらほだされたりなんかしない

「で、なに」
「え?」
「私のこと呼んでたじゃん、さっきまで」
「あ、そうか」

そうか、じゃないだろ
と突っ込みたいが、余計なことは喋らない主義なので黙っている
一瞬キョトンとした顔をした健太は、すぐにまた笑顔になった
その笑顔のまま私の手を握り、至極明るくこう言った

「みっちゃん、俺とちゅーしよっか」
「…は?」






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リンク先のサイトで書く予定の二人
実は前にここに書いた短編の二人だったりします

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