forestpage

】さんのロビー
ロビーに戻る 新しいHPを作成 フォレストID設定変更 フォレストサービスを利用する ログアウト

森のフォーラム

フォーラム違反連絡

以下の質問内容について「ルール」に反していると思われる部分を選んで下さい。
ご連絡いただいた内容が、弊社以外の第三者に伝わることはありません。

Re:短編小説

[ID:ayu1126]

冷たい

目の前に横たわる青年は、まだ幼さを残した顔をしている
きっと、20にも満たないだろう
育ち盛りで働き盛りの、元気な青年だっただろう
家に帰れば、両親と兄弟姉妹がいて、暖かい食事が、彼を待っているんだろう
日がな一日畑を耕して、汗を流しながら、野菜を育てていたのだろう

「……冷たい」

手に触れてみた
酷く、酷く冷たい
氷の冷たさなど、生易しく感じてしまうほどに
触れさせた掌を見ると、真っ赤な何かが付着していた
これはなんだろうか
生臭い匂いがする
ああ、掌だけではない
彼の全身を、真っ赤な何かが覆っている
私の体も、真紅に染め上げられている
視線を上げてみた
そこら中が、同じような真っ赤な何かで穢れている
目の前で横たわる彼のように、鎧を纏った人々が、幾人も幾人も倒れ伏している

「ああ、そうか」

そうか
そうだった
倒れ伏している人々も、目の前の彼をも
老いも若きも
みんなみんな

「私が…私が、殺したんだ」

真っ赤な何かで身を濡らし、ぽつりと私は呟いた
右手に握りしめた、無粋な刀と同じように、血にまみれて人を斬った
生きているモノを、帰る場所が在るモノを
待ってくれている人がいるモノを
一人残さず殺したんだ
主のためだと、大義名分を背負って
住みよい世の、天下泰平のためだと、免罪符をかざして

「……愚かな、」

どれだけ理想を説こうと
どれだけ免罪符をかざそうと
どれだけ弁明をしようと
ただの人殺しに変わりないのに
ただ、その手で人を斬ったと
その手で握りしめた刀で人を斬ったと
その事実は変わらないのだ
人を殺めた、という重き罪から、逃れられる筈がないのだ
免れることなど、永劫にないのだ

「……護りたかったのに」

我が主を
敬愛する主を
ただ、護りたかっただけなのに
主を護るために、多大な犠牲を出してしまった

「どうすれば良いのだ」

私は
人を殺めずに戦うには
私は、どうすれば良いのだろう


−−−−−−−−−−−
再び自サイトの子使ってしまった…
どんだけオリキャラ好きなんだよ私は、
しかも意味わからんorz
もちょい頑張ろう…

もっとも当てはまる一つを選択して下さい。


フォレストID ※必須




戻る