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森のフォーラム

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Re:Re:短編小説
氷湖
[ID:violist]
「しょーがないな、ガソスタ探そ」


ガソリンメーターの指す残量が少なくなっているのを見て、私はそう小さくぼやいてウインカーを右に出した。本当はこのまま真っ直ぐ帰るつもりだったけれど、仕方ない。

私がこの車と付き合い始めて、そろそろ4年になる。あいにく彼氏なんていないので、私にとってはこの車が一番親密でよく行動を共にする、頼れる相棒である。我ながら寂しいとは思うし確かに彼氏も欲しいけれど、男にときめかないのだからどうしようもない。


「この辺にガソスタなんてあったっけなー」


あまり通ることのない道なので、ガソリンスタンドがあったかどうかも怪しいけれど、とりあえず私は真っ赤な愛車を走らせた。走っていればまあそのうちに見つかるだろう。

そんな事を考えているうちに、そういえば昔よく女友達に「あんたってズボラだよね」と言われたことを思い出して、私はズボラって正式にはどういう意味なんだろうとか適当なことを考えながら、道路を右へ曲がった。


「・・・あ。あった」


長年の勘というのか。私が車を右へと曲げた瞬間に、黄色い看板と車のマーク、リットル単位の金額などの表示がされたデジタル画面が見えた。当たりだ。


「やったね」


言葉とは裏腹にテンション低くそう呟きながら、店の制服に身を包んで素晴らしい笑顔で迎えてくれる人たちの元へ車を進める。
その中で、ふと1人の青年の笑顔に目が留まった。


「いらっしゃいませー!」
「・・・。こんにちは」


素直に可愛いと思える笑みだった。大学生なのだろうか、周りの店員に比べて少し幼く見える。真冬にも関わらず顔を真っ赤にして、一生懸命に汗ばみながら頭を下げるその姿に、何だか胸が苦しくなった。


「(・・・うあっ、マジで可愛いなこの子)」


どうしよう。彼の笑顔が、心の琴線に触れるというか・・・かちりと嵌るものを感じた。この感覚は随分久しぶりで、そう・・・学生以来の懐かしく照れ臭い感情と酷似している。


「・・・この年で一目惚れとかどんだけー」


そう自分で自分を戒めるように恥ずかしく思いながらも、私は青年の笑顔と汗から目を離すことができないままだった。

半ば迷いながら初めて訪れたこのガソリンスタンドで、私はこうして愛車へのガソリンと懐かしい恋心を手に入れたのだった・・・。


***
駄文の上長文とか救いようが無いですね・・・。
貴重なスペースありがとうございました!!

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