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268件のレスが見つかりました
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投稿者 親記事
[記事No.326462]短編小説

まなか
ID:[shiroikotori]
PC
投稿日時:04/03 19:27

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 ま、間違って短編小説スレッドを削除してしまいました……!!
 本当に本当に申し訳ない。消してしまった作品の作者様にお詫び申し上げます。

 また作りますので、また投稿していただけると嬉しいです。すみませんでした。

 一つのレスに収まる長さの短編小説を書きましょう。
 投稿は何度でも大歓迎です。連続投稿も可能。気が向いた時に参加してください。
 スレ主も頻繁に出現します。

投稿者 スレッド
[記事No.532326]Re:短編小説

万里
ID:[notlook4279]
SH3F
投稿日時:02/09 22:58

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記事No.326462への返信








「納得出来ない」

そう言ってむくれる私に、私の愛しいその人は『まだ言ってんのか』と笑った。

まだ言ってんのか、じゃないわよ。

「修学旅行、なんで私と先生は一緒に行動出来ないの」
「俺が受け持ってるクラスにお前が居ないからだよ」
「じゃあ行かない」
「だーめです。行きなさい、今しか出来ねぇことは今すんの」

放課後の図書室。

吹奏楽部の練習してる下手くそな音や、グラウンドで活動する運動部の声を聞きながら。

私は、恋人であるその人を睨みつけた。

「私が他の男子と夫婦岩眺めながらチューとかしちゃっても良いってのね?」
「あらやだ浮気する気満々だわこの子」
「その余裕が腹立つのよバカ!」
「先生に向かって馬鹿とか言うなバカ」

来月、私は修学旅行に行く。

だけど、生徒な私と先生は当たり前のように一緒には居られない。

付き合ってるのに。

「悔しい」
「ガキだねぇ、やっぱり」

そう言って、涼しげな顔をして笑う恋人が憎らしい。
自分ばっかり大人ぶっちゃって。嫌い。

……うそ、好き。大好き。

だから腹が立つ。

私ばっかり、こんな子供で。

……でも、やっぱり。
行きたくないよ。

「だから先生も行かないで」
「それは無理。俺のは仕事だから」
「だって2組の女子とは一緒にバス乗るんでしょ、見回りとか行くんでしょ、プリクラとか一緒に入るんでしょ」
「まぁうちのクラスですからね」
「プリクラ撮るんだ!!」
「撮らねーよ」

しょーがねーでしょ、キミはボクのクラスじゃないんだからー。
そう言って、先生はあやすように私の頭を撫でる。

そういう余裕が腹立つの!!

「割り切ってください」
「割り切れない」
「数学得意でしょうが」
「じゃあキスして」
「おじさん、最近の若い子の話に付いてけないんだけど」

なんでそうなんのよ、そう言ってへらりと笑った恋人の余裕を奪ってやりたくて。

私は先生のネクタイを掴んだ。

「ここでキスしてくれたら修学旅行いく」
「……勘弁してよ。ここ職場よ?」
「私にはただの学校」

そう言って睨みつけた先。

複雑そうにガシガシと頭を掻いた恋人は、軽く私の耳に口づけて。

「早く卒業してください」

そう、微笑んだ。

…………なによ、なによ、なによ!!

ゆっくりと熱くなっていく頬を持て余したまま、私は手元にあった本を投げ付けた。

「だいっきらい!!」
「はいはい」
[記事No.532185]Re:短編小説

氷夜
 Ve0q5F0g
ID:[hiine06]
PC
投稿日時:02/09 20:57

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記事No.326462への返信
僕は長い髪をひるがえして、くるりと振り返った。
アイツがかなり後ろの方で、はあはあと息を切らしている。
足どりもおぼつかず、右へ行って、左へ行って、とフラフラだ。

「なにやってんですか! 早くしないと置いていきますよ?」
「ま、まってよ〜。はあ、はあ……」

アイツことたくみは、膝に両手をついて、はあ、と一息大きく吐きだした。
昔から体力のない奴だったが、まさかここまでとは。

「女性よりも体力がないなど、男としてどうかと思うのですが」
「だって……運動は苦手だもん……」
「運動が苦手などと言っているうちは、体力なんてつきませんね」
「あう……手厳しいなぁ」
「甘やかさないように気を付けていますから」

僕とたくみは、同じ文芸部だ。
今年の一年生部員が僕らしかいなかったので、必然的に僕は、たくみといつもいるようになった。

「なんで同級生がこいつだけなのですかねえ……?」
「うう、その言い方はないよぉ〜」
「女々しいです。貴方は女ですか?」
「男だよっ!」
「なら、もっとその女々しさをなんとかしてください」
「……自分は、その性格をどうにかした方がいおぶすっ」

最後まで言わせずに、思いっきりたくみの頭をグーで殴る。

「痛いよ! なにするのさぁ〜!」
「失礼な発言が聞こえたものですから、つい手が」
「つい、で手を出さないでよぉ……」
「ほら、ぐだぐだ言ってないで行きますよ」
「あっ、だから待ってってば!」

たくみを無視して、すたすたと歩き出す。
とにかくこの女々しい性格と、語尾を伸ばすようなウザいしゃべり方をどうしようかと考えながら歩いた。


           
[記事No.515116]Re:短編小説


ID:[ayu1126]
P08A3
投稿日時:01/20 16:38

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記事No.326462への返信

「みっちゃん」

声変わりした低い声が、それに似合わない響きの言葉をはき出す
一拍おいて、「みっちゃん」が自分を指していることに気が付いた
声のしたほうを振り返ると、にこにこと笑っているでかい図体の男子がいた
中学一年の半ばまでは私より小さかったはずのそいつ−健太とは、かれこれ15年ほどの付き合いである
所謂、幼馴染み

「みっちゃん」

振り向いたきり何の行動も起こさない私に、目の前の健太はもう一度名前を読んでくる
相変わらず無邪気ににこにこと笑いながら

「みっちゃん」
「何回もみっちゃんって言うなって」
「だってみっちゃんが返事してくれないんだもん」
「もんって言うな、きもい」
「…みっちゃん辛辣」

ちょっとしょげたような顔をした健太は、苗字が犬塚なのも手伝って、大型犬を彷彿とさせる
だが私は屈しない
健太のこんな顔なんて、15年間のうちに何回見たことだろう
いまさらほだされたりなんかしない

「で、なに」
「え?」
「私のこと呼んでたじゃん、さっきまで」
「あ、そうか」

そうか、じゃないだろ
と突っ込みたいが、余計なことは喋らない主義なので黙っている
一瞬キョトンとした顔をした健太は、すぐにまた笑顔になった
その笑顔のまま私の手を握り、至極明るくこう言った

「みっちゃん、俺とちゅーしよっか」
「…は?」






−−−−−−−
リンク先のサイトで書く予定の二人
実は前にここに書いた短編の二人だったりします
[記事No.514138]Re:短編小説

氷夜
 Ve0q5F0g
ID:[hiine06]
PC
投稿日時:01/19 00:17

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記事No.326462への返信
「お、また書き込んでんのか?」
「……うっさい」

彼が、また後ろから覗き込んでくる。
しかし今回はパソコンを閉じたりせず、そのまま書きつづけた。
そんな私のようすに、彼がにぃっと笑う。

「また俺のこと? 物好きだね、君も」
「お前に言われたくない。だいたい、私に構ってる暇があるのか?」
「あるから構ってるんだけど?」
「……ああ言えばこう言う」

彼はくすくすと笑って、たのしそうに私を見ている。

「で、俺が見てるけど?」
「もういいの。これは、私の証だから」

私が言うと、彼はおどろいたように目を丸くした。めずらしい表情だ。

「書くことは、私がここに在ったと残すことだ。
 いつか私は忘れられる。だが、私が在った証拠があればいい」
「……なんか、中二くさいよ」
「……うん、自分で言っててもちょっと後悔したよ」
「でも、いいと思う。そうだね」

忘れられない人間などいない。いつか必ず、そこにいた「誰か」は忘れられる。
でも、たとえ「私」が忘れられても、そこにいた証拠が残せれば。

私は、そこに在る。

それだけは、何者にも覆すことはできない。
私が在ったことは、誰にも侵せない。

「私は、私の存在を示す。そのため……ってわけじゃないけど、書くよ」
「ふーん……」
「ああ、もちろんお前のこともな? 私が在る以上、書かないわけにはいかない」
「マジか」
「ああ。だから」

私は振り返り、彼を見てにっと唇を引いた。

「もう、見られても平気だよ?」
「……ちぇ、つまんねー」

彼が唇を尖らす。私は得意げな顔で微笑んだ。



***
私と彼の話は、掲示板に書き込む分はこれでお終いにします。
[記事No.500657]Re:短編小説


ID:[ayu1126]
P08A3
投稿日時:01/01 23:43

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記事No.326462への返信

「ぅふぇっぷちゅーんッ!」
「え、なにそれ」
「くしゃみ」
「えぇぇー…」

悪友の意味不明な叫び声はどうやらくしゃみだったらしい
ぶぉおお、と豪快に鼻をかむそいつは、痛々しいほど鼻声だった

「じゃあお前はどんなくしゃみなのさ」
「どんなって…ふつう?」
「ふつうってどんなんだよ」
「はぁ?ふつうってのは、ほら、アレだよ…ふつうだよ」
「わかんないよ」

わからないと言われても説明のしようがない
だいたいふつうのくしゃみってなんだ
俺もわからん

「じゃあもうアレしかないな、お前くしゃみしろ」
「なんという無茶ぶり」
「大丈夫だって、ほら鼻かせ」
「うわバカやめろ紙撚りを近付けるな!」

今にも鼻の穴に紙撚りを突っ込もうとしてきたバカから全力で逃げる
だが如何せん俺には体力が足りない
すぐに捕まってしまった
紙撚りの魔の手が迫る

「ほれほれ、くしゃみ出してみろ」
「ふがっ!?」
「あは、ブッサイクだな」
「(てめぇええ!)」

こしょこしょと紙撚りを揺すられ、鼻腔が刺激される
だんだんとあのムズムズする感覚が襲ってきた
ああ、もう、ダメだ…
出てしまう…

「ふぁっ…は、…」
「お、出るか…?」
「は…っくちゅん!」











「なにお前かわいいくしゃみしてんの、くちゅんとかきもっ」
「うぜぇえええ!」


多分こういうのを「顔から火が出る」っていうんだろうな…



−−−−−−−−
たまにいるんですよね
くしゃみがかわいい男子

え?私のくしゃみはおっさんですよ(笑)←
[記事No.499746]Re:短編小説

氷夜
 Ve0q5F0g
ID:[hiine06]
PC
投稿日時:12/31 17:08

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記事No.326462への返信
今日も私の背後では、彼がうだうだごろごろ寝そべっている。

「今日は書かないの?」
「お前が邪魔しないなら、書いてもいい」
「じゃあ、俺の前で書く日は二度とこないのか……」
「……つまり、お前は私が書いてたら邪魔する気なんだな」
「もちろん。当たり前じゃん?」

にこ、と彼が笑う。
私は、もう二度とこいつの前で小説など書くものか、と心に決めた。
だが、彼に見られたくないのはパソコンに書いている小説で、趣味で書くぶんは別にいい。
私はルーズリーフを抜き出して、シャーペンを走らせた。

「それはなに?」
「学校用。これでも文芸部だしね」
「あー、そういえば、年明けに提出するんだっけ?」
「うん。でも、なかなか決まらないんだよな……」
「なに書こうとしてんの?」
「こう、視点がくるくる変わってくような話。最初はある男で、次に男がすれ違った女……みたいな」
「面白そうだね。でも、君の才能じゃむ」

彼が言い終える前に、私は手近にあった辞書を投げた。
彼はとっさにかわし、辞書が畳の上を一度だけバウンドした。

「あっぶな! なにそれ危ないじゃん!」
「お前が余計なことを言うからだろ!?」
「事実だ!」
「黙れよ!」

私が次にシャーペンを投げると、彼は指と指の間に挟むようにして取った。
なんかカッコいいなちくしょう。

「お前、動くな! 大人しくしてろよ!」
「いや、動かなかったら死ぬよ? 死にはしなくとも怪我するよ?」
「病院行きにはならないよ」
「暴力反対!」
「それを言葉の暴力にも適応させろ!」

私は手近にあった教科書を丸め、思いっきり彼のあたまを引っぱたく。
スパーン、と気持ちのいい音がした。



***
私と彼パート3です。
当たり前ですが、私=氷夜ではございません。
[記事No.499437]Re:短編小説


ID:[ayu1126]
P08A3
投稿日時:12/31 06:48

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記事No.326462への返信

「…なぁ」
「んー?」
「ここはどこだ?」
「お前ん家」
「だよな。で、今何時だ?」
「23:55、だね」
「そうか。じゃあお前今何してる」
「ガキ使観てますけど。あ、まっちゃんアウトー」
「今日は何月何日だ。」
「12月31日でぃす。」
「つまり?」
「大晦日だね。」








「帰れお前と年越したくない速やかに帰投せよ」
「やぁあぁだぁあぁぁああ!ここにいるぅうぅぅう!!」
「うるせーッ!」
「やー!あ、ほらもう5分経った!除夜の鐘鳴ってるよもう年越したもんねーやった!」
「だあああ畜生!」
「うふふー、これで20年連続で一緒に年越したねっ(ハート)」
「おうちに還れぇええ!」



−−−−−−−−
年越しの瞬間を(鬱陶しい)幼馴染みと過ごすの図
会話文しかない(汗)
[記事No.499000]Re:短編小説

火星人
 8tBgyKlY
ID:[gintama9524]
re
投稿日時:12/30 18:34

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記事No.326462への返信
新年?そんなの知ったことか。外は大掃除に忘年会にと師走の忙しさを見せるなか、大学生達は今日も炬燵に集う……

彼ら四人の名前、仮にD.Y.M.K.にしてみよう。安直すぎるとか逆に見辛いなんて思わないで欲しい頭の出来から違うのだ。
炬燵に丸まる彼らはついているテレビに時々目を向けながら語り合う。語り合うといっても他愛もない話だ。
Mがテレビを見ながら口を開く。
「例えばよぉ」
「なんだよ」
「眠いでござらああああっ!!!」
「眠そうにしてる人には見えないけどねぇ…」
「例えば自分が鏡餅だったらどうする」
「何それ?鏡餅ってどの部分?」
「そこ聞くか」
「K殿みかんを取ってくだされ」
「っつーかお前ら帰れよいつまで俺ん家居座るつもりだ
みかん勝手に食うな」
「いいじゃん減るもんじゃないし」
「減ってるよな?今まさに凄い早さで減ってるよな?!俺の目が可笑しいのか!」
ビシッとDを指差すK。
「ファイナルアンサーッ!!」
その指を本気で折ってやろうかと思ったと後にDは語る。
「んで鏡餅どうなんだよ」
「それ続いてたのか…」
「因みに俺は割られるのを末永く待つ」
「マゾでござるか」
「お前は田舎に帰れ、んでお望み通り割られろ」
「俺は鏡餅になるならみかんがいいな〜手のひらに包まれたい」
寝転がり天井を見ながらKは夢見るかのように呟く。因みに包むのは女子限定だ。
「Yは?」
「餅が食いたい」
「あぁわかった
Dは?」
華麗にスルーを決めるMだがこれで通常運転だ。
「どこでもいいし…
それよりマジでミカン食う手を止めろ」
「いいじゃん実家から仕送りで段ボール2箱届いてるんだし」
「毎年のことながらまっこと美味にござる」
「もういいよ持って帰れ
いくつでもいいから持ってけ、んで家から出ていけ」
「10こ」
「5こ」
「ひゃっほ…むぐ」
「食ってから言え
あとそんなにねぇよ」

ゴーン…とテレビから除夜の鐘が聴こえた

M「あ、明日の初詣何処行くんだ?」
D「一年くらい行かなくてよくね…?ダリぃ」
Y「それは聞き捨てなりませぬな
お勧めはここから車で1時間半の〇〇神社でござる」
K「Yってそういうの詳しいよね
じゃあ明日早いし寝ようか」
D「だから帰れよ…」
M「炬燵で寝たら風邪ひくぜ」
D「オカンか」

END
―――――――――
‐‐‐―
恋愛?友情?感動?
そんな名前の何かを忘れた気がする
ギャグが私の友達
[記事No.498727]Re:短編小説

白音
ID:[jmtxkgakm]
SH3E
投稿日時:12/30 11:20

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記事No.326462への返信



完成するために徹夜もし、色々考えたりして、何時間費やしただろう、最初からやり直したのは数しれず、それでも、結局は未完成のまま。


「これじゃあ、間に合わない」

こんな事なら、数日前から練習していれば良かった。頭の中で二三日で上手く出来るだろうと高を括っていたのが、間違いだった。
所々、大きな穴が空いている真っ白なマフラー、これでは、あげる事など到底できない。
折角、渡すのと同時に気持ちを伝えようと決心までしていた、あの時のあの気持ちに、申し訳ない気がする。


「ごめん、やっぱり今日は、会えない」
『なんでだ』
「と、とにかく会えないから、また違う日に」
『今、家の前にいるんだけど』「え、嘘」


急いで、ガラリと窓を開けて見れば、見慣れた家の外には、寒空の下、肩を震わせながらいつも見せてくれる大好きな笑顔が見えた。


『上がってもいいか』
「う、うん」
[記事No.498524]Re:短編小説

氷夜
 Ve0q5F0g
ID:[hiine06]
PC
投稿日時:12/30 01:02

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記事No.326462への返信
「ひまじゃ」
「知らないよ」

私はかたかたとパソコンのキーボードを打ちながら、投げやりに返事をする。
すると彼が背後でゴロゴロと転がりはじめた。
埃とかが飛ぶからやめてほしい。

「だってさあ、構ってくれねーじゃん」
「いま趣味のことやってるもん」
「お前、俺と趣味のどっちが大切なの?」
「ありきたりな質問に、ありきたりな答えを返してあげる。趣味だ」

しれっと言ってのけた私に、彼は頬をふくらませて起きた。

「笑えねー……」
「けっこうおもしろいと思うけど」
「だいたい、趣味ってなにやってんだよ」
「うわ、バカ、見るな!」

彼が近寄ってきてパソコンの画面を見ようとするので、私はあわてて自分の身体で画面をおおった。
彼は、もちろん不機嫌になる。

「……いいだろ、別に」
「い、いやだ。絶対にいやだ」
「お前、俺に勝てると思ってんの?」
「うぐう……」

彼は男、私は女。明らかに体格も力も違う。
けっきょく私は負け、パソコンをとられた。

「へぇ〜、短編小説に、詩に、歌詞……」
「もういいだろう……返してくれ」
「お、掲示板なんかにも書いてやがる」
「ぎゃー!」
「別窓にしてたって無駄だぜ。いま書いてたのは……なぁーるほど」

これだけは、見られたくなかった。
この短編小説だけは、ぜったいに。

「俺とのこと、書いてくれてるんだ?」
「だ、だって、ネタがなかったんだもん」
「え? じゃあ、ノートに書きだめしてるアレはなに?」
「……それは、別の方!」
「じゃあ、ルーズリーフのやつは? iPodのメモ帳は? ワープロは?」
「ちょっと待て。なんでそんなに知ってんだよ」
「君のことだよ? 知らない訳がない」

ここでにこっと笑うのもウザったい。

「あんなに書いてるのに、俺のことね〜、ふ〜ん」
「だったらなによ!」
「……愛されてるねえ、俺って」
「〜っ! もうお前うるさい! パソコン返して!」
「はい、どうぞ」

パソコンはあっさりと返され、彼はまた転がりはじめた。
私は書こうとしていた短編をぜんぶ消し、別のやつを書きはじめる。
こいつに見られた小説なんて、恥ずかしくて書けやしない。


だから、いま書いてるこれも、見られないようにしなくちゃ。
彼に見つからず、彼のことを書けるのは、ここだけなんだから。





***
勝手にスレをネタにしてしまって申し訳ございません。
これは私の解釈ですが、私と彼は恋人ではありません。
けれど、家族でもありません。友人でもありません。
恋人未満、親友以上を目標に書いてみました。できたかどうかは分かりませんが(笑)
[記事No.479321]Re:短編小説


ID:[ayu1126]
P08A3
投稿日時:12/02 14:57

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記事No.326462への返信

ぼくは今日も人を斬る

まだあたたかい体は、赤い液体を噴き出しながら、小刻みに痙攣している
いつの魔にやら見慣れてしまったそれは、もうぼくに吐き気をもたらすことはなかった

赤い液体でぐしょぐしょになった衣服を脱ぎ、井戸水を頭から被る
お湯はないから、冷たくても我慢だ
それから、ご飯を食べて、酒を飲んで、刀の手入れをして、床に就く

なんら代わり映えしない、ぼくの日常



ぼくは今日も人を斬る

ぼくらの殿が創ってくれる、争いのない世界のために



はたしてそれまでぼくが死なずにいられるのかは、殿でもわからないだろうけどね




−−−−−−−
当時の人は「ぼく」とか言わないよね
[記事No.460020]Re:短編小説


ID:[ayu1126]
P08A3
投稿日時:09/25 17:22

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記事No.326462への返信
おかしいなぁ
確か昨日車に轢かれて、死んだんじゃなかったっけ
そのはずだよね?

「…なんでまだ成仏してねぇの」
「え?さぁ…?わかんない」

ぼんやりした顔で答えるアンタ
ほんと、はらはらするんだよね、そういう所
だから目が離せないんだよ

「アンタ変わんないな」
「そうかなぁ?」

ほら、変わらない
いつも語尾疑問形
優柔不断で流されやすい
ほんとにもう、いつまでたっても俺が世話を焼かなきゃならない
もう死んだっていうのに、ほんと馬鹿

「アンタさぁ、自分のことくらい自分でやりなよ」
「ん?うん」
「もう死んじゃったんだからさぁ、今から色々大変でしょ?」
「そうかもね」
「かもって、アンタ…」

呑気だなぁ
成仏したら、もう俺が世話を焼くことなんかできないのに
大丈夫かコイツ
一人で

「あは、多分大丈夫だって!」
「どうだか。こんな状況初めてじゃん」
「そうだねぇ、死んでるのにねぇ…」
「不思議だよな、死んでるのに話せてる」
「うん」

街ゆく人には、でかい独り言を言ってるように見えるんだろうな
あー恥ずかしい

「…大丈夫」
「…ほんと?」
「ほんとだってば」

アンタ、大丈夫って言いながらコケたりするでしょ
信用ならないんだよね
だから、そんな満面の笑みでこっち見ないでくれよ

「大丈夫だから、安心して」
「馬鹿、んな顔するから、安心できないんだ。目が離せないんだよ」
「ばいばい」
「嫌だ。ばいばいとか言うな」
「ほんとに、俺は大丈夫だから」
「…信じない」
「…すきだよ」
「………ほんと馬鹿」

ああ、もう、泣けてきた









「…馬鹿はどっちだよ、お人好し」




ーーーーーー

アンタが心配で成仏できない幽霊
前半逆に見えてたら成功
[記事No.452828]Re:短編小説

黒羽
ID:[machi2020]
PC
投稿日時:08/10 23:57

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記事No.326462への返信

「…コンビニ行ってくる」

ズルいよ
そんな適当な言い訳でこの場から逃げるなんて

言葉にして、傷つくのが嫌なの?
傷つけるのが嫌なの?
どっちでもいいけど
中途半端なこの関係の方が
私たちを苦しめているの。

言い難いなら私から言ってあげる

「別れよう」

そんな傷ついた顔して
もう、わかっていたでしょ

お互いの恋が終わって
愛に変わらないまま
執着しているだけなことに

執着に変わってしまったら
それは愛にはならないの。

ありがとう

恋を実らせてくれて


さようなら

恋した人。



―――――

なんとなく書きたかっただけ。
小説と呼ぶにはおこがましいです。
もっと、勉強が必要でした。

HPはダミーです。
[記事No.452810]Re:短編小説

アキラ
ID:[horio691]
P05B
投稿日時:08/10 20:06

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記事No.326462への返信


彼の匂いがする。甘いミントの様な鼻につく匂い。けれど、其が嫌だと感じたことは無い。


「…煙草、嫌いなんじゃなかったの?」

「んー?」


伏せられた瞼からはお前の話なんてどうでも良いんだと伝わってくる、気がする。


柔らかな桃色の、けれど、少し乾燥した唇が、何かの葉の入った紙切れを挟む。


乾燥した其を見るだけでリップか何かを着けてやりたくなった。


真横で私に見向きもせず甘いミントの息を吐き出す彼は、この真夏日にスーツなんてものを拵えていて。


「……俺もたまには、休憩したいんだよね」


そう偉そうに言うけれど、彼が合間を縫ってはソファに腰を掛けるのを知っているから、何も返す言葉が見付からない。


いつも休憩を取っているだろう、何を今更。


そんなことを、言いたくなった。


けれど煙と一緒に吐き出される甘いミントに包まれると何も言えなくなって、このままずっと、と、考える私がいる。


目を醒ませば、ミントの香りは無くなってしまうのに。



───

なんだこれ。私も久々に文章練習です´`


※リンク先は一次創作サイトです。
[記事No.452541]Re:短編小説


ID:[ayu1126]
P08A3
投稿日時:08/07 15:45

HPアドレス   レスを削除する   違反連絡
記事No.326462への返信



彼女は髪を切った
下手したら、男と間違えられそうなほど短く
風に靡いていたセミロングの髪型を、俺は結構気に入っていたのに


「あたしなりのケジメ。こうでもしないと、気持ち切り換えられないからさ」


そう言って切なげに笑う彼女は、悔しいけど綺麗だった
あいつより長く傍にいたのに、俺では彼女にあんな顔をさせることは、きっとできない
一発殴ることもできないあいつ相手に、俺は醜く嫉妬した





−−−−−−−

想い人の死を期に髪を切る彼女と、そんな彼女を密かに恋慕う幼馴染みの話

多分この二人はくっつかないだろうと予測する
[記事No.452415]Re:短編小説

夏子
ID:[578511b]
TS3R
投稿日時:08/06 06:37

HPアドレス   レスを削除する   違反連絡
記事No.326462への返信
連投すみません。


俺の彼女は嫉妬深い。
俺の全てを把握して管理したい。できるなら部屋に閉じ込めてずっと私だけを見ていて欲しい。付き合い始めの頃、それがどんなに素晴らしいことか切々と彼女は語っていた。

彼女と付き合うということは一にも二にも彼女の嫉妬の目に耐え続けることだった。
俺は彼女を愛していたし、慣れてくると嫉妬だって可愛いものだ。
そしていつしか俺は嫉妬されることに愛情を感じるようになった。
深く深く嫉妬されるほど彼女は俺を愛しているのだと。嫉妬に歪んだ表情に、激しく劣情を駆り立てられた。
俺は愛されている。もっともっと彼女に愛されたい。
俺は浮気を繰り返すようになった。


「どうして!何で浮気するの!?」
「ごめん…」
「謝るくらいならしないでよ!」
「うん。もう浮気なんてしない」
「そのセリフは何度も聞いた!本当はもう私のことなんて好きじゃないんでしょう!?でも許さないわ!絶対に許さない!!」

声を荒げて激しく喚く。
何度も何度も裏切られて、それでも別れるなんて言わない彼女は心底俺に惚れている。
もう俺無しじゃいられないんじゃないか。もしここで「嫌いだよ」と肯定したら彼女は絶望で死んでしまうんじゃないか。
嗚咽混じりの泣き声に激しく興奮した。背筋がゾクゾクする。

「俺が愛しているのはお前だけだよ」
「嘘ばっかり…!」

嘘なもんか。じゃあこの堪らなく愛しくて、もう部屋に閉じ込めて一生俺だけを見ていてほしいと思うこの気持ち。愛じゃなければ何だっていうの。



読後感の悪いものばかりすみません。
[記事No.452111]Re:短編小説

夏子
ID:[578511b]
TS3R
投稿日時:08/03 06:42

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記事No.326462への返信
彼氏が浮気をしていた。
もちろん私は激怒した。一発グーで殴らにゃ気が収まらない!程度には。
勢いこんで奴のアパートに乗り込むと、彼と三人の女がいて既にそこは修羅場だった。
話を聞くと、浮気は浮気でも四股らしい。しかも私が本命でなく浮気相手だと言う。
あんなに腸煮えくりかえってたのが急に心底アホらしくなって、右ストレートは不発のまま私は家に帰って静かに泣いた。
私はどうしようもなく男運が悪い。



「またフられたって?」
「違う。こっちがフったの」

たった二文字だが、この差は大きい。きっちり主張しておかねば後々のネタにされる。
連続失恋記録更新やな〜。
この男は平気で人の傷口に塩を塗りたくる。やめろこのやろう泣くぞ。

「せやから浮気はあかんって言うたやろー。俺悲しいわ」
「あんたが言うな。…それより今日はお姉ちゃんは?」
「心配せんでも飲みでオールやて。今日泊まってくやろ?」
「……うん」

義兄さんとこんな関係になって久しい。
浮気よくない!と定期的に思い至っては、彼氏を作ってフられて慰められて。どうもこの悪循環から抜け出せずにいる。
二番手はもう疲れてしまった。今度こそは振り切れると思ったのになぁ…。
やっぱり私は男運がない。



姉の旦那と浮気中
[記事No.452097]Re:短編小説


ID:[ayu1126]
P08A3
投稿日時:08/02 22:38

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記事No.326462への返信


またか、と思った

久々に届いたメールの文面は、確かに自分を呼び出す内容のものだった

送り主の性分は十二分に知っているので、待たせないようにと急いだ

場所は奴の部屋

ベッドタウンにはごろごろある、普遍的なアパートの一室

渡されていた合鍵でドアを開けると、奴の大きな靴の隣にもうひとつ、あきらかに女物と思われる高いヒールの靴が

奴の浮気癖にはほとほとあきれ果てている

最初のころは泣きもしたし、醜い嫉妬もたくさんした

自分が泣きながら奴を責める度に、奴は真剣な顔をして「もう浮気なんてしない、君だけを愛するよ」なんてほざいた

一ヶ月もすれば、また別の浮気相手を作るくせに

実際、もう奴に対して愛情なんか抱いていない

かといって、憎悪や嫉妬があるかといえば、そうでもないのだ

何もない

強いてあげるならば、無関心がある、といったところだろうか

久々にメールしてきたから、会ってやろうかと思っていたが、とんだ時間の無駄だった

いい加減交通費もばかにならないし、自分もそろそろ限界を感じ始めている

面倒だが、言ってやらねばならないだろう

無造作に靴を脱ぎ捨てて部屋に上がり、迷わず寝室のドアを開く

予想通りの光景だ

浮気相手の女は何やらわめき散らし、奴は必死に弁解しようとしている

違うんだ、浮気をするつもりじゃなかった

それもう聞きあきた

ちょっと黙って話聞けよ

「なぁ、ぶっちゃけっとさ、めんどくさいんだよね。交通費結構かかるし。だから今度から呼び出されても行かないことにしたから。あ、それと、俺彼氏できたんだー。幼馴染みでさめちゃくちゃいいヤツなんだよね。ついてきてくれてるから、会わせてやろうか?」

奴は言われたことをすぐには理解できず、呆然としていたが、我に返った途端にすがりついてきた

捨てないで、俺が悪かった、もう浮気なんてしない

だから、聞きあきたっつってんだろうが

ちょっとしつこいから、お仕置きしてやろう

「つーか俺、お前と恋仲じゃなかったじゃん。捨てないでもなにも、最初からただの他人だろ?」

奴の顔が蒼白になり、心が絶望に満たされていっただろうことを感じた

自分と同じように勝手に部屋に上がり込んできた恋人に手を引かれ、奴に手を振って部屋をあとにした

そのとき恋人の吐いた言葉は、奴の顔色をさらに悪化させた

まぁ、自分にとってはとっては、愉快で仕方なかったんだけど






「ざまあねぇな」




ーーーーーーー

奴は恋人の気を引きたくて浮気したのに、恋人は逆に冷めて幼馴染みくんと幸せになりました

奴の本心を知ってた幼馴染みくんは「いい気味www」ってかんじ

びぃえる的表現すいません

男女間だともっとでろでろしそうだったので怖くて書けなかったよ…!
[記事No.451243]Re:短編小説

ふぅこ
ID:[huxuko333]
PC
投稿日時:07/22 01:57

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記事No.326462への返信

夏は嫌いだ。

暑いしむしむしするし、蝉は煩いし、なんかやたら皆浮かれるし、とにかくもう、暑いし。
そんな風にぶちぶちと文句を言いながら団扇を仰いでいると、隣にいる少女は「でも」と言う。

「でも夏は、素麺が美味しいし、カキ氷が食べれるし、空が綺麗だし、お祭り楽しいし、海もプールもあるし、スイカも食べれるし、いっぱい楽しいことあるよ」

「…食いモンの話が多いな」

「あれ、そうかな」


ほんのり顔を赤くした彼女に、団扇で風を送ってやった。彼女髪がふわりと舞う。

夏は嫌いだ。
暑いしむしむしするし、蝉は煩いし、なんかやたら皆浮かれるし、とにかくもう、暑いし。

だけど。

彼女が俺の「嫌い」をひとつずつ拾い上げるから。
彼女の手でそれが「好き」にひとつずつ変わっていくから。

なんだか「嫌い」と「好き」で相殺されて、どうでもいいかと思えてくるんだ。

何かと文句を垂れがちな俺にとって、彼女は必要な存在のようで。
夏は嫌いだけど、彼女がいればまぁ、それでいいかな、なんて。


「なぁ」

「んー?」

「祭り、行こっか」


答えはもちろん、聞くまでも無い。



ーーーーーーーーーーー

お粗末さまです。精進せねばと切に思いました笑
サイトは二次創作なのでご注意下さい。
[記事No.451226]Re:短編小説

梓神弥生
ID:[sinigami96]
PC
投稿日時:07/21 21:57

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記事No.326462への返信


強気な彼女が好きなんだ。


彼女のことなら、たくさん知ってる。

アイツも彼女を好きなことも知ってる。
彼女が、俺のことを想うなんてことはない。それも知ってる。

そして彼女が、どっちを好きということもないことも、知っていた。

でも諦めきれないんだ。

どれだけ想っても振り向かないのは知ってるけど。
彼女が、自分で支えきれないほどの荷物を背負っているなら。
それ、俺は半部以上、なんなら全部背負ったっていい。

彼女の全てを、受け止めたいんだ。

俺がこんな風に思ってることを、君は知らないだろうね。
きっとアイツも同じ。受け止めたいって一緒に背負ってやりたいって、そう思ってるはず。

アイツには、負けないから。


だから少しでも、俺の方を見てよ。ちょっとでいいから。



***
お粗末さまです。文才なくてスミマセン。

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