特別に、

□お前には
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『―ねえ、シェゾ。どう?』


お花畑で、2人の影がそっと動く。
私は摘み取ったばかりの赤い花を、髪に飾った。


「っ……ま、まあ、馬子にも衣装ってやつだな」


ぎくり、と漫画でもよくある音が似合いそうなシェゾ。
だけど、それに私は気付かない。


『え……まあ、別に、シェゾに
褒めてほしい訳じゃなかったけど……!!』


足下をみると、何だか視界がぼやけてきた。
お花の色がぐちゃぐちゃになってそれがまた、悲しかった。



「―だが、お前にはこれが似合う」


ふ、と笑う。
反則な笑みをみせたシェゾが私にくれたのは、
どこまでも白い花でした。





には


(この花の名前ってなんていうの?)

(ロシベルだ)

(シェゾの大好きな花?)

(ああ。)

(じゃあ、つけてあげる!!)

(―っ!)



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