らぶりぃチェリー
□一粒目
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「うるっせー男共散れ!!!(怒)」
もはや日課になりつつある叫び声を聞き流しながら、俺は前の席の男子と話していた
「また、叫んでんな篠原のやつ」
『あぁ、毎日毎日飽きないもんだな』
「お前は相変わらずクールだね。篠原見て可愛いとか思わねぇの?」
『可愛いとは思う。でも、“男”って時点で論外』
「うっわ……。お前、見た目と反してズバッと言うよな」
『言わないよりか良いと思うけど?』
「まぁな」
俺は本を取り出し、読み始めた
もう相手にされないと思った前の席の男子は篠原を見に行こうと席を立った
俺はそんなこと気にもせず、本を読み続ける
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