ブルーパピヨン

□朝を迎えるまであと少し
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はぁ、なんていうか…その…
うん。
疲れた。

性欲処理にいちいち人をつかうなっ!

「ったく…俺が見張りなのあいつらわかってんのかよ……。」

いい加減きちんと見張りをしないと見張りをする意味がない。

怪我でなかなかいうことを聞かない脚を引きずりながら小屋の方へと向かった。


と、そこにはスラッとした人影。

それは

「ドン ボンドーネどうしたんですか?」

綺麗な容姿の持ち主はジュリオ。

ジュリオ・ディ・ボンドーネ。
マッドドッグ。
こんなに綺麗な人が狂犬だなんて、想像つかない。

「…今まで、どうしてたんです、か?」
「っえ?」

突然の質問に驚いた。

「見張りをきちんとしないと、いつ狙われるかわかりません…」
「っ! すみません。ちゃんとします。」

ごもっともな意見だ。
これもあいつらの…いや、幹部のせいにするのはやめよう。

それにしてもホントに綺麗…
紫色の透き通った髪が月光でキラキラしてる…

「なん、ですか?」
「え?…わゎ!すみませんっ つい…」

俺は気付かないうちにジュリオの髪をすいていた。
なにやってんだよ…

「…いえ、きにしないでください。」

そう言ってふんわりとほほえんだ。

やべ…超イケメンスマイル…
女がいたら絶対におちるな。(あ、俺女だ。)

っていうか!

「ドン ボンドーネ、なんで敬語使ってるんですか? 俺、構成員ですから!敬語なんてやめてください!」

俺はさっきから気になっていた。

だってだって敬語なんだもん。
なんか知らねーけどジャンにも敬語だし。

「だってシーナさんだって…」
「これは当たり前ですよ!幹部なんですから さん付けなんてよしてください。」
「わかりました…。じゃあシーナも俺のこと、ジュリオって呼んで?」
「え!? そんなこと…」
「なら俺もやめない…」
「わ、わかりました…ジュリオって呼びます。」
「敬語も…」
「ッ!!……うぅ……わかりまし…じゃなくてわかった。」
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