静寂なる風
□第四章
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美奈は市丸と別れたあと直ぐに家に帰った。
若干複雑な気持ちになりつつ
もし、私がギンと一緒に尸魂界にいったら命の保証はない。
もう、大好きな母と父に会えなくなるかもしれない
いろいろと考えているうちに
家についた
ーーー美奈宅ーーー
「ただいまー」
「あら、お帰りなさい。今日はどうだった?」
「ん?えっと…市丸くんが転校してきたよ」
そういえば転校してきたのって今日だったんだよね。
なんか遠い昔のような気分
「あら、そう。どんな感じの子?」
「普通」
ついついそっけなく返してしまう
そんなあたしの態度から何かを読み取ったのか
「そう、仲良くしなさいね」
とだけ、いい、
「ご飯になったら呼ぶから着替えてらっしゃい」
美奈の部屋
「お母さん……」
やはり優しい母とずっと一緒にいたい。
でも、そう思えば思うほどギンの顔も思いだしてしまう
「私だってギンのことが好きだよ。大好き。だけど知ってる将来ギンが尸魂界を裏切ること、そして乱菊のことも気にしてるということも」
美奈は電気もつけず月明かりだけを頼りに暗い部屋で着替えた。
*