これが僕らの非日常
□6時限目
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「真人、今日の図書委員代わってくれない?」
『えー?めんどくさい』
「代わってくれるって?ありがとー!! んじゃ、気をつけてねー」
『………あれー?』
どうも成海真人です。
きっと彼女は耳が悪いのだと信じたいです。
―――――
――…
―…
放課後、友人(鬼学の人)に無理矢理代わらされて図書室に来ていた。
ま、本を読むのは嫌いじゃないからいいんだけどさ。
実際何回か来てるし
図書室の雰囲気も好きだなー
窓からそよそよ風が吹いて髪を揺らす
静かな部屋で聞こえるのはページをめくる音
声を出すのをためらう程の静けさ
………とまぁ現実逃避はこのぐらいにして。
「ここに飛鷹だろ」
「いや、そこは小回りのきく小暮の方が…」
「だったら栗松の意味ねーじゃねーか」
う る さ い
何、なんなの?馬鹿なの?死ぬの?
なんで図書室で作戦会議してんの?
周りの人迷惑して…あれー?女子生徒の目がハートダゾー?
男子生徒…あらー?アタタカイメダー
もしかして誰も困ってないのか?
稲高ってよくわからなーい
何あの髪型ー
モヒカンとドレットってー
「あれ?成海さん?」
『救世主!!』
「え、何!?」
基山君登場!!
『あの人たち基山くんの知り合い?』
「え…? あぁ、あの二人?」
『そうそうあのモヒカン男とドレット男。さっきからずーと白熱した会議をしててさー。図書委員代理としては黙っておけないってゆーか…』
「確かに迷惑になるかも…あれ?」
『気付いた?あの二人を見る周りの目』
「………お疲れ様」
ポンッと優しく肩を叩いてモヒ男とドレ男の所へ行ってくれた基山くん。
マジ救世主。
しばらく三人で話してたと思ったら、モヒ男とドレ男は荷物をまとめ始めた。
そしてカウンターに居るあたしに頭下げて出て行った。
「場所、移動してもらったんだ。」
『あ、ありがと』
「どういたしまして。じゃあね」
『うん…』
基山くんは颯爽と帰っていった。
え? 何しに来たのあの人
でも助かったのは事実だし、今度クッキーか何かあげよーっと
…そういえば、あの二人が帰るとき、小さく"すまなかった"って聞こえはのは空耳じゃないと思う。