これが僕らの非日常

□4時限目
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『やばい……緊張してきた…』

「大丈夫、そんな時は手の平に"薔薇"ってかくんだよ」

「お前も緊張でやられてんじゃねーか!!」

「つーか誰も書けねーよ!!そんなムズい漢字!」


どうも成海真人です。

ただ今ものすごく緊張しております。


―――――――
―――……
―……


稲高に来てから初めての土日を経て、とうとうこの日がやって来ました。


――そう、部活紹介です!!!


現在、合唱部が素敵なコーラスをしている中舞台袖で玲音と玲音のバンド仲間と一緒にいます。


皆鬼学の人達だから軽くふざけていたけど、内心バクバクなのだ。



「成海」

『何?志摩』

「手ぇだせ」

『? 意味がよくわからないんだけどぉお!?』

「落ち着いたか?」

『そりゃ、手をドラムの棒でグリグリされたらびっくりして逆に落ち着くわ。

ありがと』

「どういたしまして」

ドラム担当、志摩。

何気にイケメンである。


《次は、軽音部お願いします。》


アナウンスが入り、いよいよホントに本番である。


「みんな、楽しんでいこう」

一応リーダーである玲音が声をかける。

「あいよ〜」
「あぁ」
「もちっ」
『分かってるって』


ステージに上がるとき、あたしは"真人"ではなく"ピーナッツ"として歌う覚悟を決めた。







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