幸せの青い鳥 リターンズ

□心配性
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エースと部屋で世間話をしていると
エースの目線が私の手首を見つめていた

『気になる?』

エース「大事な家族なのに…今回は守れなかったが次は必ず守るからな」

『知ってるでしょ?守られるばっかりは嫌なの』

次はこんなヘマしないし!
と笑うとエースは
まだまだ弱っちぃくせに!
と優しく小突いた

そんなことをしていると
マルコが帰ってきた
じゃあな!とエースは手を振って出ていった
少しニヤニヤした顔をしていた気もする
マルコのお説教常連の彼ならではの
表情だろう…

『マルコ…ごめんね 次はこんなヘマしないから!』

先程から無言のマルコ
本当に怖い
何を考えてるのかな……

マルコ「手首…痛むかぃ?」

長いお説教が待っているが
降ってくると思っていた私には
拍子抜けな質問で
思わず聞き返してしまった

マルコはもう一度
だから手首痛むのかよぃ
と聞いてきた

『今はもう全然平気 あとやっぱり気になるかな…?』

マルコは私の手をそっととると
そのままロープの後にキスをした
その仕草は自然すぎて
何をされているのか理解が追いつかなかった
手首から熱がじわじわ伝わるように
私の顔にも熱が集まってきた

マルコは以前無言のまま
私の横に座り手を取ると
再生の炎を当てた
熱は無いはずなのに心做しか暖かい

マルコ「やっぱり消えないか…これで少しは早く治るはずだよぃ」

ロープの後は少し薄くなったが
消えはしなかった
でもマルコが力を分けてくれたから
きっとすぐに消えるだろう

『心配かけてごめんね…』

マルコ「もう怒ってねぇよぃ 話はイゾウと街の奴らから聞いた」

マルコはなおも私の手を
優しく握っていた
街の人達はマルコたちには
冷たい態度を取ることはもうなく
感謝をされたらしい

今まで平和に暮らせたのは
白ひげ海賊団の名前があったおかげ
白ひげが死んで他の海賊が責めてきたからと
あなた達に怒りの矛先を向けるのは
間違っていた
今までの非礼を許して欲しい
また島を守ってくれてありがとう

マルコからしたら
きっと複雑な思いだろう
守りきれなかった物を
突きつけられるのだから

マルコの手をそっと握り返した

マルコ「やり方はどうあれありがとうな 街がまた守れた」

『私は何もしてないよ 捕まってイゾウさんとマルコに迷惑かけただけ』

島からは十分な支援をして貰えたらしい
私たちが旅立ってしまったあとのこの島は
どうなってしまうのだろう…

まだ弱い自分が憎かった
この先何が起こるかわからない
大好きなこの人を家族を
守るためにはもっと力をつけねば…




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