幸せの青い鳥 2

□のんきな子
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あの後私はマルコに連れられて
なんとかモビーまで帰って来れた
ずっと放心状態だったけど
今は何となく落ち着いている
でもまだ一人で居るのは怖かった
またあの手がヌッと出てきて
私を捕らえてしまいそうな気がしたから...

今はマルコの部屋に身を置かせて貰っている
マルコは書類に目を通したり
なんだりとしていた
私には何をしているのかは全くわからない
何か難しいことが書いてあったような気がする

この世界に来て一つすごい発見をした
こちらの世界の書き物は
全て英語で書かれていた
私は長文を読むのは
それほど得意じゃなかったのに
ここに来てからはすらすらと読めるの
こちらの世界に適応したのかな

ふとマルコの部屋の本棚に目を向けた
いろいろな本がぎっしりと詰まっている
歴史物、ミステリー小説、
意外だな
恋愛小説もSF小説もあるんだ
え、ポエム集?花言葉図鑑??
と、と、鳥図鑑...
だめだ極めつきに
南国フルーツの本とかあったら
私吹き出す自信が......

『く、くく、あはははは!』

マルコ「っ!?!?な、なんだよぃ!?」

『だ、だって!マルコ、南国フルーツのレシピ集なんて持ってるんだもん!!あははっ!!おなか痛い!!』

マルコは少しムッとした顔になると
笑い転げる私に近づいた
それでも私の笑いは止まらない

『マ、マルコ...南国フルーツ!!あっはっははっ!!』

私がヒイヒイ言いながら大笑いしていると
マルコが私の脇腹をくすぐり始めた

『きゃ、マルコ!くすぐったい!や、やめてええ!!』

今度はくすぐったさに笑い始めた

マルコ「誰が南国フルーツなんだ?もう一度いってみろよぃ!!」

マルコの手から逃れようと試みるも
どこまでも追いかけてきて私をくすぐった

『マルコ!ギブ!ギブ!も、無理ぃ!』

私は息を切らしながらも
くすぐったくて笑いが止まらない

マルコ「ごめんなさいは?」

『ご、ごめんなさいい!』

やっと解放されて私は
肩で息をしていた
マルコは満足そうなドヤ顔で
私を見ていたけど今度は暖かい目になって
私を見ていた

マルコ「よかったよぃ美由紀がもう笑えなくなるんじゃねェかって心配してたんだぞぃ?」

マルコはくしゃっと
私の髪をなでて
そんだけ笑えれば大丈夫だなと優しく笑った
その笑顔に思わずドキッとした
顔が熱い...

こんなにもずっと一緒に居るのに
まだマルコの笑顔にドキドキできるなんて
マルコはきっと何か魔法でも使っているに
違いない!!



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