依存症 3

□スウィート ルーム
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楽しかった時間も終わり
そろそろ帰らなくては

帰り際にマルコと一緒に
お土産屋さんに立ち寄って
遊園地のマスコットもキャラの
ぬいぐるみを買った
それから
オヤジ様にマスコットキャラのグラス
お姉さんたちにお菓子と
家族のみんなにもお菓子
って言っても1600人分なんて
買えるはずもないので
適当な量を買って早い者勝ちで!

お土産袋をたくさんぶら下げて
マルコと手を繋いで歩く
手を繋ぐために荷物を半分こした
マルコは
俺が持つよぃ
って言ったんだけど
私が手を繋いだら
ちょっと照れくさそうにして黙った
マルコのたまに見せる
少年のような反応が可愛のです
そして今更になって気がついた
帰路がモビーに向かっていないことに

『マルコ?モビーの道はあっちだよ?』

どっかの剣士みたいに
迷子になったのかしらん?
不思議に思って顔を除くと
マルコも不思議そうな顔をした

マルコ「今日は島に泊まるって言ってなかったかぃ?」

いやいや聞いてないですとも
お泊まりする用意なんて
何一ついてきてないですとも

『聞いてないよっ⁉︎なんも持ってきてないよぉ‼︎』

マルコ「まぁなんとかなるだろうよぃ」

ならんわっ‼︎
結局ホテルまでついてしまった
ここまで来て帰れるわけもなく
ふかふかのカーペットの廊下を通り
黙って部屋までついてきてしまった
テラスからは月明かりを反射しながら
ゆらゆら揺れる波の見える
オーシャンビュー
ベッドは大きめのツインベッドで
フッカフカ
小さな丸テーブルとおしゃれなソファ
クローゼットの中には
綺麗に畳まれたタオルとバスローブ
洗面台も綺麗でピカピカ
お風呂場もユニットバスではなくて
ゆったりとした湯船も付いていた

マルコはテーブルとソファに
お土産をドサッと置くと
ベッドに腰掛けた
私もその隣に腰掛ける

マルコ「今日は疲れたねぃ」

『でも楽しかったよ』

マルコは心底嬉しそうに
よかったよぃと笑った
そして一つ伸びをすると立ち上がった

マルコ「よし、晩飯食いに行くかぃ」

私も財布を持ってマルコに続いた
マルコが
せっかく用意してくれたんだもの
帰るなんて言えないよね?



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