幼少期

□物知り博士
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『ねぇねぇサボ!これは何?』

最近バニラはサボと
ゴミ山をぶらぶらするのが
お気に入りのようだった
なぜならサボと一緒にいると
知らないことを沢山知れるからだった
エースと一緒にいると
狩りの仕方や戦い方を教われる
でもサボといるとそれ以外のことを
教えてくれる
サボは3人の中でも1番物知りだった

サボ「あぁ、それは自転車の部品だな」

『じてんしゃ?』

バニラは知っていることが
驚くほど少なかった
生まれてからずっとダダン一家の
山小屋の中で篭って
暮らしてきたことが原因だろう

サボ「うーん…タイヤが前と後ろに着いている乗り物だよ」

バニラはうーんと少し考え込んで
自転車を想像しているようだった
そしてあっ!と顔をあげた

『そーゆーのお客さんがよく持ってる!』

ユキとして街頭でマジックをしている時
見てくれるお客の中に自転車を
持っている人がいたのだろう
それを思い出したらしい

サボ「そう、多分それだよ」

『サボはじてんしゃ乗れる?』

サボ「うん、一応ね」

バニラは私も乗れるようになるかなっと
自転車に乗る自分を
想像しているようだった
唐突にサボに笑顔を見せた

『サボはすごいね!何でも知ってるしなんでもできるね!』

ニコニコと無邪気な顔で
サボに言うと少し照れたように
そうかなぁと頬を掻いた
不意にサボは真面目な顔になると
少し遠くを指差した

サボ「バニラ、あそこにチンピラがいるよ」

『あ、本当だ"仕事"?』

サボ「あぁ、バニラも来るか?」

『行くっ!』

2人は元気に走り出した

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