室長宗像さんがちょこっと出演。
八田大好きw様リクエスト敵同士だけど付き合ってる猿美です






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「伏見くんは彼女、いるんですか?」


室長室に呼ばれたら茶をしばいている室長こと宗像礼司が部屋似合わずに敷いてある畳に正座していた。
唐突の問いに隠す気なく舌打ちをかましてやるも
眼前の宗像は微塵も気にしていないことにまた腹が立つ。


「いませんよ」


しぶしぶと言った様子で嘘の返事を返してやる、
実はいる、スゲー可愛くてスゲー暴力的な彼女が。
のろけ話をするのは誰にも負けないつもりでいるが、今回ばかりはことが違う、
バレたら絶対会議になる追放されそうな気がする、確定系で。
宗像は柔和に細めた双眸で伏見を捉えている、反らさず。


「そうですか、ではもう出ていっても良いですよ」



「そーですか」


全く、何故に此処に呼ばれたかわからない、解せぬ。
ただの歩き損な気がしてなら無い気持ちを押さえて、室長室を出た。


そして向かったのはBar HOMRAの裏口。
刻は昼の一時を待った頃だった、
ゆたりとした歩調でだんだん目指す目的地へと向かっていると其処に先客が見える。
茶髪の小柄な少女だった。
その少女は端末を弄くって誰かに電話をかけようとしていた。
自棄に機嫌悪げに眉間に皺を寄せて、少女が耳に端末を当てた瞬間、
伏見の懐に納められた端末が同時に震え着信音がなる。


「――猿!」


その曲によって此方に気付いた少女が此方に牙を剥く、
ずかずかと伏見の方へ大股に歩いてくるや腹に一発拳を当てられた。


「…うがっ…!―」


「おら、遅刻だぞボケ!阿呆!俺が何分待ったと思ってんの?五分だぞ五、分!」


「俺の携帯では一時ぴったりですけど…?!」


「とにかく五分前行動!」


「んな理不尽な」


女らしくないしゃべり方だが此方を睨み上げてくる瞳が上目遣いになっており全く恐れを感じないのがオチだ、
でも腹はいたいのに変わりなかった。
そう眼前の少女八田美咲こそ俺の彼女だった、紛れもない此の女こそが。
理不尽な言動を繰り返すや否や八田はくいと伏見の手をひく、


「行こ、」



「…あぁ。」


なに此の可愛い子、と心のなかで悶えたのは一生の秘密。
宗像に彼女の存在をばらしてはいけないのは此が理由だ、
八田は吠舞羅所属の赤のクランだ、
伏見は青のクラン敵といっても過言でない関係に内通などしておれば
誰にでも簡単に明かせるものではない、
俺は別に吠舞羅の元メンバーとして未練があり赤に関わっている訳じゃない。
八田がいるから、理由はそれだけだ。
でも当の八田は普通に喋ってそうな気もするがそれはまあ、
別の話で。



「美咲、別に呼び出すのは構わないけど何処に連れて行く気だ」



俺の手を引きながら無言で何処かにすたすたと向かっているものだから
少し心配になって問い質してみる、
が当の八田はけろっとした様子で



「別に、どこにも向かってねーよ?」



「え、じゃなんで引っ張ったの?」



「草薙さんと鉢合わせしたら厄介じゃん」



そりゃそうだけども!
...ということは美咲はいくあてなく適当に歩いていたということになる、
自由な奴だ本当に。

でも行く当てないのならわざわざ俺をよんだ意味がない、
遊園地とか、水族館とか、なんかデートしたい!とか言うのかと思って待ち合わせしたけど


「…じゃなんで美咲は俺をよんだの?」


「......会いたかったから?」


直球だった、躊躇いなく、躊躇なく。さらりと真顔で返答をする、
鈍感なのか鈍いのか阿呆なのかすべてに当てはまりそうだがこの際は阿呆ということにしておこう。
こてんと眼前で首をかしげる八田を伏見は視線に捉えれば
力強くぎゅうと抱き締める、
横でうぐっ、と聞こえたのは気のせいということにしておこう。
風でさぁとネコ毛の茶髪が揺れる。
少し伸びたなと横目にその髪を見ると思った。


「美咲、」


「ん?」


「好きだよ」


「そうか、」


「美咲は?」


「ん?」


「俺の事好き?」


「…んー…、」


「...」


「わかってんだろ」


「いーや、」


「好きに決まってんだろ」


「そっか」


「そう。」











ずっと一緒にいれたら他になにも要らないよね。








―――――――





改めまして八田大好きw様リクです\(^o^)/
なんかほとんど自分の趣味になってしまい申し訳ありません…!
敵の前ではいがみ合ってる癖に二人っきりになるとばかっぷるだったら良いなと勝手な願望抱いてます、へへっ←

では、リクエスト本当に有り難う御座いました!

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