遊び足りない
□その十七
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『意味が分からん!!』
さてさて、昨日はいろんな事がありましたために・・・今日はなんと練習は午後から!しかも5時まで!
やっふー!であったのだが!!
その日の夜、女三人で入浴中のこと。
美雪「分かるでしょ。“肝試し”よ?!やろうよ!」
美雪は目を輝かせていた。
しかし逆に、美代の目は死んでいた。
遥「あー、私は赤也のお見舞い行くんで」
『逃げるのか!?』
遥「ちゃうて!見舞いゆうたやろ」
美雪はニヤっと笑った。
美雪「美代・・・お前怖いんだろ?」
『こわくねーし!全然!』
遥「口調が違うやん」
────
ジロ「へぇ・・・ 美代ってお化け怖いんだぁ」
男風呂にて。
宍戸「てめえは堂々と覗いてんじゃねえ!!」
塀をよじ登っていたジローを怒鳴りつける宍戸。
忍足「堂々や無ければいいんや・・・・このムッツリが」
宍戸「違う!」
氷帝、立海、青学、全員で入浴と、何ともにぎやかな。
不二「でも、あんな美女三人も揃うものじゃないよ」
乾「フフフ・・・データが・・」
桃城「見なきゃ損だぜ☆」
最低であるな。
越前「先輩たちもう死ねばいいのに・・」
ごもっともです。
跡部「てめぇら・・・恥を知れ」
跡部は静かに言い放つ。
跡部「手塚も何か言ってやれよ」
そして隣の手塚に目を向けた。
手塚は、
手塚「ん、・・・・ああ」
そわそわしていた。
跡部「お前絶対見たいだろ!!」
手塚「なっ、そんなわけ!」
忍足「真っ赤な顔で言われても説得力ないわぁ・・・」
そんななか、立海だけは誰一人覗くものはいなかった。
仁王「・・・・赤也に殺されかねんからのぉ」
ジャコ「・・マジにな」
真っ先に飛びつきそうな幸村でさえも。
幸村「みんな!!」
幸村は強い口調で呼びかけた。
幸村「覗きなんて最低なこと、していいと思ってるの?!」
幸村にしては珍しい正論。全員が黙り込んだ。
そのとき、
『精市ー』
女湯から美代の声が聞こえたかと思うと何かが投げ込まれた。
投げ込まれたそれは湯船にポチャンと落ちた。
『それ返すからなー』
物の正体は・・・
仁王「ビデオ・・カメラナリ」
仁王はゆっくりと幸村を見やる。
丸井「・・・壊れてるな」
カメラはボロボロだった。
幸村の顔が青ざめる。
幸村「な・・・・何でバレたんだ・・・」
幸村はがくりと膝を折った。
不二「盗撮しようとしてるお前が最低とか言えないから!!」
やっぱり幸村は幸村だった。
幸村「・・・俺だって中学生なんだ?!」
忍足「逆ギレか!」
遥「・・・男湯騒がしいですね」
美雪「全くよ」
此方は覗かれている事に気がついていない。
『ジローちゃーん』
いや、 美代は呑気に手を振っていた。
ジロ「美代ーー!」
美雪「覗かれてる事に気づけ!」
美雪は美代の頭を叩いた。
美雪「てか何揃って見てるのよ!馬鹿じゃないの?!」
不二「・・・馬鹿だって」
不二は乾を見る。
美雪「あんたもだ!」
桃城「美雪せんぱーいvV」
美雪「皆失せろーー!!」
美雪は人数分の桶を投げつけた。