花蘇芳の花が咲くとき
□きっかけ
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「のの、放課後っていつも暇だよね」
「急に私のクラスに来て言うの、それ!?
しかも疑問形じゃないし!」
私は目の前で頬杖をつき、微笑んでいる精市に話しかけた。
彼の名前は
"幸村精市"
知らない人はいないだろうが、我が立海大附属中学校のテニス部部長だ。
"神の子"と言われるだけあって、テニスの腕は勿論、ルックスもそこらのモデルに負けてない。
たしかファンクラブもあるらしい…?
そんな彼が私に話しかけたワケは…?
「…んだけど。……って、のの聞いてる?」
「!?え、な、なに!?ごめん!!(汗)」
ヤバ(汗)精市の顔は笑顔のままだが…
背後のオーラが真っ黒です;
「俺の話、聞いてなかったの?
まさか…ね?^^」
「えへへ………(´∀`;)…すいませんでした!!もう一度お願いします!orz」
私は自分の机に額をくっつけ、頭を下げた。
…条件反射だよ!?
なんか精市を見ると頭を下げなきゃって気持ちになるんですけど…(汗)
「もう頭上げていいよ?」
うん、もう私も上げるつもりだったけどね。
そう心の中で思いながら頭を上げた。
…いや、上げようとした。