図書館戦争

□5話
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「よっ問題児諸君!」


後ろから郁と名前の肩をポンっとたたきながら声をかけてきたのは柴崎。

どうやら、すでに二人に図書特殊部隊への辞令が下ったことを耳に入れたらしい。
相変わらず恐ろしい情報網だ。

……まぁ。今さら驚きはしないのだけれど。


「…しば…さきぃ…ぃぃ」

「わーひどい顔」(棒読み)


郁の振り返った顔と言ったらもう目の下に動物飼ってるんじゃないかというくらいの隈と沈み顔

「なんで落ち込んでんのよぉー。凄いことじゃない、
 女子でタスクフォース入りってあんたらが全国で初だってよ」


「いぎゃーーー!!どどどどどうすればいいのぉぉーっ!」



いきなり大声を出して騒ぐもんだから麻子もあきれ顔だ

「ちょっと笠原ぁ…少しは落ち着きなさいよ。名前なんて全然、…」




そういって苗字の方を向いた途端、麻子も郁も固まった




『ぁぁ…らいぶらりー、たすくふぉーす…なんて…ワタシハイッタイ、ドウスレバイインデショウ……(ぶつぶつ』



先ほどから会話に入ってこないと思ったら、冷静だったのでも落ち着いているわけでもなく、
ただただ自分の置かれている状況に驚きすぎて放心状態になっていただけだったのである

騒ぐ郁よりもしかしたら怖いのは名前かもしれないと思った麻子だった。







「そういえばさ、もう一人いるんでしょ?タスクフォースに選ばれたっていう期待の新人」




麻子の一言に少し驚く。


『あ。そうなの?同期の人??』


「そうよ、なかなかの強者らしいから頑張んなさいね」


『何を張り合うんだ…』


「なんでもいいのよそんなこと。ほら、さっさと行きなさい!指令室」



『うんっ、頑張ってくる!』





そんな短い会話をして名前は放心状態の郁を引っ張って指令室に向かうのだった。










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