AmouR.
□#06.Noisy Medicine
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「生徒会委員のこのオレに知らねーことはねえぜ(`-ω-)キリ」
祐希が要の眼鏡を借り、終いにはマネをする。
それが何だか可笑しくて。
『〜〜っはは!』
「似てねー!似てねーけどいいよ、ゆっきーの要っちー!」
盛大に笑い転げる千鶴くんに釣られる様に笑いが止まらない。
隣に居た春ちゃんまでもが声を押し殺して笑っている。
実に面白くなさそうにしているのは要ただ一人。
――と、賑やかな空間だったけど、今要は風邪をこじらせたらしく。
お見舞いに来たというのに熱を上げてしまうようなことばかりしている。
要「祐希、いいかげん返せよ眼鏡」
祐「だったらつかまえてごらんなさーい」
棒読みの祐希。
小走りで寄ってきたかと思えば私に眼鏡をかけてきた。
…うわ、気分悪くなりそう。
『ちょっと、祐希!いきなり眼鏡かけないでよ』
祐「美雨、結構似合いそうだったし?」
『だからって…私目悪くないんだから〜…』
要「美雨が持ってんのか?返せ、眼鏡」
『返しますからお眠り下さいカナメガネサマ』
要「…お前までバカにしてんのか」
『ごめんなさい悪気はなかったんです』
眼鏡を畳んで要の掌に乗せると少し触れた指。
それに気づいてか要の指はぴくりとして固まる。
要「さ、さんきゅ」
『おお、ちゃんと治せよ、要』
改めてお礼を言われて私も笑顔を向ける。
眼鏡してない時ってあんまり見えないんだっけ。
まあいいや。
コンコンと扉を叩いて入ってきたのは要ママ。
髪は短く若くて綺麗なお母様。
私の憧れるママさんである。
「みんな要くんのためにわざわざありがとうね」
『いえ!幼馴染として当然ですから』
「あら美雨ちゃん。もうすっかり大人の女性ねぇ。昔はこんなくらいだったのに」
『どれだけ前の話ですか!』
身長の話はほんとうに昔の話だ。
天然要ママにツッコミ。
「あら、こちらははじめましてね。どうも、要くんのお母さんです」
「あっ、た、橘千鶴です!」
千鶴は要ママに顔を赤くした。
あらら、千鶴は恋愛対象になる年齢層が広いようです。
「お母さま若いっすね!そしてキレイっす!」
「あらあらうれしい。でもそんなに若くないのよー?」
そして満更でもないように照れている要ママ。
かわいいです。
「要くん、お母さんくどかれちゃった。やきもちやく?」
「べつに」
ぐす…
「
ゴラー!!オナゴを泣かすな!!! 」
『そーだぞ要ー!』
「何で泣くんだよ!つかお前(美雨)も乗っかってくんな!!」
『えぇーいいじゃん別にィー』
要イジりは面白いからやめられないのですよ!
悠太たちとは違って反応が分かりやすいんだもの!
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