短編:

□恋愛の教え10題
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1.およそ一生の恋というものはない


永遠の愛はあると、誰が言ったんだろう。
いつか消えるこの命がそれを証明しているのに。


「そう悲観的にならんでもいいんでない」

『そうかな』


今日は防衛任務が無いらしい米屋に放課後だらだらタイムに付き合ってもらった。
クラスの中でも男子の中では仲が良いと思う。
軽い感じが男女共に受ける性格なので接しやすい。


『もし私がこの世からいなくなったら相手は私を忘れて他の人と一緒になりたいって思うじゃない。米屋だってそう思うでしょ?』

「…と、思うじゃん?」

『?』


お決まりの口癖だ。
でも自分の考えがあるような口ぶりに米屋の顔をじっと見つめる。


「たとえ好きなやつが触れられない距離にいても、この世にいなくなっても。俺は愛し続けるよ」


私の目を真っ直ぐ見る黒い瞳に内心ドキドキしている。



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