ONEPIECE

□俺が恋煩いとか、笑うだろ?
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私には小学生の頃からずっと一緒にいる兄弟たちがいる。

しっかり者のサボ、
明るいエース、
好奇心旺盛なルフィ。

そして3人とも、よく食べる。
そして運動神経がいい。

顔も良いクセに。



「クロエ。今日焼肉すんだけどさ、お前も来いよ」


にぃっと太陽のように笑うエース。
なにかと食事に誘ってくる。


『私はいいよ。3人とも食欲旺盛だし、すぐなくなっちゃうでしょ?しかも大好きなお肉』

「だーいじょうぶだって!安い肉たくさん買ってくるしさ!」

『そーゆー問題じゃなくてね』

「じゃあどーゆー問題なんだよ」


ぶー、と不貞腐れたエース。
なんだか可愛くって口角があがる。
そしたら何で笑ってるんだよ、と頬をつねってきた。解せぬ。


「あーらあら、今日も痴話喧嘩ー?お二人さん」

「『違う!』」

「うふふ、声が揃ってますよ、とても仲がいいわね、クロエさん」

『ビビまでそんなこと言うの…』


すんなり頬から離れた手。
ナミはエースの方をニヤニヤと見つめ、
対するエースはつーんと向こうを向いていた。

なんだなんだと2人を交互に見ていれば
ビビがまたクスッと上品に笑った。


「エースさんも素直になったらいいんですけどね」

『…えっと、何の話?』


言うとナミがあからさまに、はぁっと息を吐いた。
これだから鈍感は。
いやいや、ほんとに何のことでしょうか?


「エースが話したいことあるから、って今日は誘ってるのよね?」


ね?
とこれまた笑顔で言っているが、
腹黒い何かが見えて仕方ない。
エースが少し顔を青くしながら頷いた。


「おまえにしか相談できねえんだ、頼むぜ」


頬を人差し指で掻きながら(照れている証拠)頼み込んできたエース。
相談したいこととは。
改めて聞かなければいけないことなのだろうか。

そうは思いながらも断ることは出来なくて。


『…わかった。ご飯食べに行くよ』

「ありがとな」


心底嬉しそうにお礼を言うもんだから
なんだか恥ずかしくなってしまった。


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