迷宮の恋物語

□18.5
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「ねえ、空璃はどこの高校受けるの?」

『んんー、まだ決めてないんだよね。乙女ちゃんは?』

「私もまだなんだ〜。偏差値的には陽出。そして制服がかわいい!」

『確かに制服可愛いよね。お姉ちゃんとお兄ちゃんが陽出だし』

「あー侑介さん!あのイケメン」

『昔好きだったもんね』

「はずかし…友達のお兄さんに恋とか」

『でも諦めて正解だと思うよ、あんなヘタレ侑介』

「空璃ってお兄さんたちのこと慕ってるのに侑介さんだけそんな感じだよね」

『他の兄さんたちと違って頭悪いから…かな?』

「空璃頭いいもんね〜〜〜。
 あ、じゃあブライセントレアは?お兄さんたしか出てたよね」

『そうだなー…』

「あ」

『ん?』

「旦那」

『…は?』


バカ空璃


すごく睨み付けられている。
私何かしたっけ。何もしてないよね。


「空璃も僕と一緒に陽出だろ」

『…え、風斗、陽出にするの?』

「そうだけど?何か文句ある?」

『いや…無いけど』

「じゃ、また家でゆっくり話そ」


ニコォっとアイドルスマイルで有無を言わせない。
私は無言の肯定をするしかない。


「やっぱ愛されてんね、空璃」

『そう…見える?ただのワガママだよ』

「も〜空璃ってば鈍感なのかそうじゃないのかわかんないね」


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