迷宮の恋物語

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迷宮の恋物語【18】



遅めの「おはよう」をリビングに向けて告げた。
すると、絵麻ちゃんのではない高めの声にピンと目を開ける。


光「あら。相変わらず起きるの遅いわね、空璃」

『光兄だ』

光「もう、寝起きの空璃ってなんでこうも冷たいのかしら」


ぎゅっ


光「ただいま。空璃」

『おかえり、光兄』


唐突に抱きしめられる。
これは毎回されるので慣れてしまった。
だから、おかえり、という意味もこめて抱きしめ返した。


光「ほんとに可愛いね空璃は。どう?もう恋の一つや二つ、してる?」

『ん。教えない』

光「冷たいな〜おねえちゃん泣きそう」


口に出したが最期。
光兄はきっと面白がる。


光「ま、そのときは私に教えなさい。空璃に、とっておきの情報をアゲル♪」

『とっておきの情報…?』

光「そ♪」



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