迷宮の恋物語

□04.
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それはある日の夜。


みんな仕事から帰って、ご飯が終わって、のんびりしてる時だった。







迷宮の恋物語【04】







椿「ちょっと、梓!これ空璃じゃね!?」


梓「…あ、本当だ。空璃?」


「え、うん…?」



それからワイワイと他の兄弟達も群がり椿兄の広げる雑誌に目を向けた。



弥「わぁー!くーたんかわいいー!」


雅「本当だ。あ、これは少しかっこいい感じだ」


侑「うお、マジかよ!」


右「…空璃、あなた…いつから?」


「え、京兄も知らなかった!?」


右「ええ、何も聞いていませんよ」



眼鏡をクイッと人差し指であげる京兄。


その仕草はインテリっぽくてクールに見えるけど、表情は少し険しくて。



右「これはどういうことか、説明してくれますね…?」


椿「そーだそーだ!俺のかーいい空璃が世間に晒されるなんてぜってーありえねー!」


要「一言くらいは言ってほしかったよ?空璃ちゃん」


「か、要兄まで…;」


梓「空璃…」


「わ、分かったから梓兄、そんな黒い笑顔を見せないでくれませんか…」



皆のあまりの気迫に圧され、素直に返事をするしかなかった。


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