短編:
□好き!の伝え方10題
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烏丸京介
A級太刀川隊の名前が、玉狛に遊びに来た。
三雲と空閑と千佳ははじめましての相手だ。
「名前!来るなら来るって連絡くらいしなさいよ!」
『サプライズだよ、桐絵。はい、桐絵の大好きなどらやき』
「おお。名前さんわかってるね〜」
「名前さん」
『とりまるくん。久しぶり』
「はい。見ない間に髪、切ったんですね」
『まあ、長いのも邪魔だから。でも、とりまるくんは相変わらずもさもさした男前だね』
「何でA級1位太刀川隊の人がここに…!」
「ほう。あの人強いのか」
「きれいな人…」
「名前さんはよくここに遊びにくるんだよ」
「主にとりまるの相手とレイジさんの料理が目的よ」
「そうなんですか…」
会話中ずっと目をそらさない烏丸。
『とりまるくんってちゃんと、目を見て話すよね』
「まあ、意識的にしてるんで」
『ちゃんと話聞いてくれてるって思えるから、私とりまるくんと話すの好きだなぁ』
「……(無自覚にこの人は…)」
話しているときの、いろんな表情を、仕草を見ている。
名前さんのことを、もっと知りたくて。
「俺も、名前さんと話すの、好き、です」
「なにあの空間。異世界なんだけど」
「きっと彼の脳内は"好きです好きです"って言ってる。そんな視線送ってる」ニヨニヨ
「宇佐美先輩ニヤニヤしてる」
*