長編

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優しい笑顔だったからー。

この逆巻家に来て、一人の兄弟に案内すると言われ、着いて行ったはずなのに。

とある一室の部屋に案内されたかと思うと、私は押し倒された。

「ちょ…何ですか?」
「僕、君のこと気に入ったよ…」

意味が分からない。

「何のつもりですか…」

答えずに私の服に手を掛けてきた。

「や、やめてください…」
「黙って従ってよ。どうせ君も清潔さの裏は汚らしい雌だろ?」
「は、はあ?」

着ていたシャツが脱がされていく。

「やっ、やだ!」

ふいに着ていた突き飛ばしてしまった。

「!…いったいなービッチちゃん。」
「あ、ごめんなさい…」
「手加減なしでいいってことね?」

さっきよりものすごく強い力で手首を掴まれる。

「いたっ…!?」

首元に顔を近づけられ、肌を舐められる。

「ひっ…」

気持ち悪い、そう感じた次の瞬間。

「っー!!」

牙を立てられる。

血が流れ出す。吸われてる?

「いっ…あっ…」

声が漏れる。

初めての感覚。

頭がぼっーとして、力が抜ける。

「ふふっ…君は僕に堕ちてくるしかないんだよ…」

気を失う間際に聞こえたのは、楽しそうに笑いを含む声だったー。

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