おまけ

□希望の記憶 (おまけ)
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のろのろと悟飯に近付いていくトランクス。

そんなトランクスに焦れてか、悟飯はトランクスの腕を掴みそのまま自分の所へと引き寄せた。



「ゎ、あぁっ!?」



思い切り引っ張ったせいか、トランクスが自分の上へと倒れ込んでくる。

慌てたように暴れ始めるトランクスを無視し満足そうに抱きとめると、めくれてしまっている毛布をトランクスにもかけてやる。



「寝むれないならさ、このままゴロゴロしてようよ。」


「......。」


「ね?」


「...はい。」



抗う余地がどこにも無い。そして有無も言う隙間も無い。

トランクスは諦めて悟飯の胸に顔を預けた。



「あの...その...。」


「ん?」


「そろそろオレ、仕事に行かなきゃーー」


「今日、仕事休みだろ?」


「...そう、でしたね...。」



トランクスは気まずそうに言葉を詰まらせ、そのまま縮こまってしまった。



「え...えっと。」



沈黙になるのがどうも耐えられなくて、トランクスは何とか間を持たせようと必死に話題を探す。



「そう言えばーー」



トランクスは思い出したかの様に、悟飯に話し掛けた。



「あの、悟飯さん。」


「なんだい?」


「もう一人の悟飯さんに聞いたんですが...母さんと話をしている時、何だか凄くもめてたって聞きました。」


「ん...?ああ!あの話か!」



少し考える素振りを見せた後、悟飯は思い出したかの様に手を打った。

そして恥ずかしそうに頬をかく。



「あれはね、オレが一人暮らしをするかしないかでもめてたんだよ。それとトランクスの事でもめてた。」


「え...オレの事ですか?」



トランクスは意外そうに目を見開き、驚きを隠せなかった。

先程母と一人暮らしをする事について話したとは聞いていたが、自分の事についてもめていたとは知らなかった。



「あの...それで、何をもめていたんですか?」


「トランクスを下さいって事で。」



...一瞬。本当に一瞬だが、二人の間に流れている空気が止まった気がする。



「ーーは?」


「いや、だからね。トランクスをオレに下さいってブルマさんに...」


「はああああああああ!?!?!?」



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