☆Shaman King story☆

□Voice
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冬――。
すごく寒い冬は、こたつに入ってゆっくりするのが一番良い!!

などと思っている双子は、その言葉通り、こたつに入って蜜柑を食べながらテレビを見ていた。

昼頃、いろんな人気アニメの再放送を双子は仲良く(?)見てた

『――真実は、いつもひとつ!――』

蜜柑を剥くのに必死になっていたはずの葉が今度はテレビの音を聞き取るのに必死になった


「‥‥なぁ、ハオ‥」

「‥‥なんだい?葉」

「この名探偵コナンのコナンの声‥、
ハオと声が一緒だよな?」

「‥‥‥‥‥‥‥僕はそんな事、思わないけどね。
さっ、葉。蜜柑を早く剥かないと蜜柑が腐っちゃうよ」

「そんな早く蜜柑は腐らねぇ。
ていうか話をずらしてねぇか?
いや、それより‥‥
うぇっへっへ。
やっぱりハオと同じ声だ!」

「似てる声の人なんて世界中にいくらでもいるだろう?似てるだけだ。
同じ、じゃない」

「なんで、そんな不機嫌なんよ?
いいじゃねぇか。あの名探偵コナンと同じ声なんよ?
あの名探偵と!」


ハオはより一層、不機嫌に葉を睨みつけた。
嫌な予感がしたからだ。

ハオは、どうせ同じ声で同じ台詞を言って!
とか言うだろうと思っていたからだ。


「ハオッ!同じ台詞を真似して言ってくれ!!」

「ほら、来たよ。
言うと思ったよ。
言っとくけど絶対に僕はそんな事しないよ」

それを聞いた途端、葉は頬を膨らませた

「なんでなんよー!
いいじゃねぇか、真似ぐらい‥」

ハオは、この葉の仕草が苦手だった。

「‥‥‥‥葉‥‥‥‥。」

「なんよ」

「分かったよ、ちょっとだけだからね」

自分で甘いとかも思いながらも、
言う事を聞いちゃうのはもう癖だ。

一人でため息をつきながら思った。
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