短編

□闇闇シニシズム
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「赤司君って変だよね」



唐突に口を開いた彼女に少し視線を送ってみるが肝心の彼女の視線は日誌を書いている僕の手元に注がれている。
窓から入ってくる夕焼けの光が彼女の横顔を照らしていてまるで別の世界にいるようだ、と錯覚した。



「僕が、間違っているとでも?」

「別にそんなつもりはないけど。でも勝つことが基礎代謝と同じなんて、おかしいよ」



僕の信念…とまぁ、そんなことはないが。王だ悪魔だ暴君だ、とそう呼ばれている僕に正面からこうぶつかってくるやつは珍しくて。たまたま出席番号の関係で日直になったこの少女に少し興味をもった。



「私は君が、無理してる様に見えた」

「…僕にとって勝つことと息をすることはイコールだよ」



す、と目線をあげて真っ直ぐ僕を見てくる彼女の目はあまりにも綺麗で。
何もかもが見透かされそうになり怖くなった、思わず、彼女を後ろの机に押し倒して首を絞めていた。彼女の喉がひゅっと鳴る。



「あ、かし…く……」

「ねぇ」



君は息をせずに生きることが出来るのかい。

手を放し、何事もなかったかのように僕は日誌の続きを書き始めた。彼女は僕の言葉を聞き目を細めると服装を直しながらさっきと同じように僕の前の席に座り、日誌を書いている手元を見つめてきた。



「私は息をしなければ死んでしまうよ」



ほらね、と思う。勝つことはそれと同じだよ、僕は、なにもおかしくない。
あぁでもこれはある意味肯定かもしれない、そう自傷気味に笑ったら、彼女が眉を下げた。



「でもね、赤司君、やっぱり、君」













闇闇シニシズム
(彼は強すぎてあまりにも脆かった)




title by.DOGOD69
20120914 短い、意味わからん

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