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□オシオキ※
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「あ、んっ・・・・・・んぁあ、やっ、もっ・・・・・・っぁああああッ」

イク、と言うまでもなく霞んだ視界がチカチカとしてスパークする。一瞬にして真っ白に眩んだ後に暗転するくらいの勢いで視界が遷り変る。背後で巌徒が息を詰め、締め付けた後孔内に今夜何度目かも分からない飛沫を感じる。巌徒も達したのだ、と。ほぼ同時に達したことに愉悦を感じる。全身でシーツに沈み込んだまま、そんな事を想うなどバカバカしいことだろうか。と蕩けた脳内で思い、笑みが浮かぶ。巌徒が背後から覆いかぶさるように沈み込んでくる。汗ばんで張り付いた髪に指を絡めて傾けられた唇に口付ける。快楽に閉じることを忘れていた口元は溢れた唾液と汗で濡れていて、舐め清められる。

「今度さ、叩いただけでイけるかタメシテみる?」

どうしたらそうなるのか。力の入らない体躯で脱力してしまう。更にシーツに沈み込んでから深く吐息する。

「・・・・・・っ、遠慮させていただきます」

どれだけ自分が巌徒に甘くとも、これだけは譲れない。変な性癖でも植え付けられた堪ったものではない。そもそもマゾヒストではない。絶対に。と頭痛がする気がして頭に手を添えた。
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