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□オシオキ※
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それでも達するには物足りない。

「ぁ、・・・・・・っと」
「・・・・・・、何・・・・・・?」
「っもちイイっ、から・・・・・・もっとしてッ・・・・・・」

懇願を絞り出すようにした叫び。何を、とは言えなかった。御剣自身、何が体躯を追い立てるのか緩んだ思考では判別がつかない。達することのできない熱が体躯を回り、力の入らない体躯が震える。解放を許してくれるはずの巌徒への要望。
想像していなかった痴態に、刹那巌徒の動きが止まる。背後で瞠目し、口元を歪める巌徒など気づかないまま、ゆらゆらと腰が揺れる。
次いで、下ろされた掌に、ビクリ、と体躯が震えた。パシン、パシン、と断続的に臀部に掌が下ろされる度に、体躯を揺らし、後孔を締め付ける。上がる嬌声を巌徒の低く掠れた声が揶揄う。やはり体躯を廻る熱が快楽に変換された。
閉じることを忘れた口端から唾液が垂れる。巌徒の大きな手に支えられた腰が淫らに揺れ、痛みに萎えることのない御剣の中心が蜜を垂らす。
巌徒に与えられる緩慢な愛撫と肌を打つ痛みが快楽に変わり、甘く鳴く。

「海慈さっ・・・・・・、もぅ・・・・・・」

シーツに沈んだ頭が左右に揺れる。限界だった。溜まるだけ溜まった快楽の証が下腹部にグルグルと渦巻く。打たれた肌を這う振動がチリチリする。後孔に穿たれた楔も硬度を保ったままなのに余裕な巌徒と余裕などない自分。緩慢な突き上げは良いところを外すように動き、楔を取り巻く腸壁が突き上げる刺激を求めて蠢いている。もっと強い刺激が欲しいと揺れる腰も巌徒の支える腕に、戒められている錯覚さえ覚えてしまう。
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