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□オシオキ※
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何が起こったのか分からなかった。
体躯を支配する快楽に紛れて、じわじわと広がる傷み。パシン、と響く音が体躯の奥底まで響く。思わず後孔が中の巌徒を締め付け、快楽を拾うと同時に振動が肌を這った。

「・・・・・・ッ、何、御剣ちゃん、叩かれて感じちゃった?」
「ッ、ちがっ・・・・・・」
「違わないよね?お尻叩かれて中締め付けて、腰が揺れてるよ」

ほら、と再度臀部を軽く叩かれる。

「・・・・・・インラン」
「っ、ぁあ」

ぼそり、と小さく溢される声が耳朶を震わせ脳髄を揺さぶる。思考する前に情事特有の低く掠れた声が条件反射の快楽を呼ぶ。途端に上がる声を面白がる様に巌徒が再度言葉と掌を堕とす。

「・・・・・・ヘンタイ」
「・・・・・・っ、ヒッあぁっ」

言葉よりも声に反応したはずが体躯が、歓喜の悲鳴をあげる。弛い突き上げと色を含んだ声と非道な言葉、臀部を打つ痛みのどれに反応したのか。もはや、どうでも良かった。どちらにしても、全て巌徒が与えてくれる物に違いない。

「非道いこと言われるのもイイの?」

緩く頭を振って否定を示す。それでも快楽が生まれているのは否定しきれない事実。揶揄いを含んだ声。楽しげに揺れる腰。振り落とされる手。
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