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□2(仮)
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ソファに腰かける厳徒の膝に乗り上がる。
支えるように回る腕に薄く笑みを浮かべ、首に腕を回して、自ら口付けて口腔に舌を進める。
歯列をなぞり、口蓋に舌を擦り付け、絡め取った舌に軽く歯を当ててから、混ざりあった唾液もろとも吸い付く。
うっすらと開いた眼前に、エメラルドが色情を秘めて煌めき、仕返しとばかりに、絡み付く舌に主導権が奪われる。
腰を支えていた腕が背に回り、頭に添えられた指の腹が耳朶裏を擽りながら首筋を滑る。
乾いた指が頤を伝う唾液に濡れ、塗り広げるように首筋を往復する。
それだけの触れ合いに中心がもどかしい熱を訴えかける。
そもそも、2人になれると分かった時からしていた期待を反映し、淫靡に笑う厳徒を見てから我慢などという自虐行為にしかならない無駄なことなど止めた御剣にとって当然の反応と言えた。
いつの間にか緩められたドレスタイが、衣擦れと共に引き抜かれ、ワイシャツの釦へと指がかかる。
1つ、2つとゆっくりと外される釦がもどかしく、口唇に吸い付き、腰を擦り付ける。

「キスしかしてないよ、御剣ちゃん」

こんなにして、と淫靡な笑みを浮かべながら厳徒がスラックスの上を軽くなぞる。

「んぁ……っ」

触れられた瞬間、鼻にかかる甘い声が漏れる。
既に熱に浮かされた瞳にうっすらと膜が張り、うっとりと厳徒を見つめる。
はりつめた熱から手を引き、未だボタンの外れきっていないワイシャツの上を掌が滑り、立ち上がった胸の頂きに触れる。

「こっちも……」

キスだけで勃たせてるね、と、嘲るように紡ぐ。
次いで、右胸へと唇を寄せてくわえこむと、舌で押し潰してから吸い付く。
緩急を付ける愛撫に、首に回した腕ですがり付き、厳徒の頭を抱え込む。
背中がぞわぞわと泡立ち、腰が揺れる。
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