(2012)トーカタウンの子供たち

□第1章 リンの畑
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「ほう。で、わざわざここまで来たっちゅうわけか。ガキは暇やのう」
猫は顔を擦って毛繕いしている。喋るのに行動は猫そのものだ。

「CP1が名前なの?」
ミサキが尋ねる。

「わいには名前なんかない。下手な名前よりはただの記号の方がええわい」
今度は体の毛繕いをしている。

「名前をつけてあげようと思ったんだけど気に入らないみたいで」

「誰がにゃ〜ぽん♪じゃとかももじろう♪じゃとか気に入るんじゃ。リンはまったくセンスがないんじゃ」

「そうかなぁ」
リンさんが首をかしげる。
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