守り星

□06
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「・・・・何でお前まで来てんだよ。」

ザンザスは不機嫌そうに、隣に立つオッタビオを睨みつけた。

「この前の様な目にあったら、どうする気ですか?ボスも私がついていた方が安心だと言われましたし。」

ザンザスは眉間のシワをさらに深くしたが、ため息を一度だけ吐き歩みを進めた。

「と、言ってる間に着きましたね。」

オッタビオの声につられ、視線の先に目を向けると確かにキアと共に行った雑貨屋が在った。

その言葉に若干足が早くなったザンザスに、オッタビオはクスリと笑った。
改めて入った雑貨屋はごみごみしていた。
「キア様のことですから、恐らく覚えられているでしょう。店員に聞いてきますから、ここで待っていて下さい。」

ザンザスがうなずくことを確認すると、店の奥に進んでいく。
オッタビオが店の奥に消えると、ザンザスはキョロキョロと回りを見回した。
もとより、言うことを聞く気は無いのだ。

「・・・キアのやつ、何を欲しがってたんだ?」

オモチャ?アクセサリー?ヌイグルミ?
店に置いてあるものを次々と挙げていくが、どれもしっくり来なかった。

「お・・・・」

そこで、ひとつの商品が目に留まった。

「犬か?これ。」

ザンザスの目に留まったのは、琥珀から削り出された犬らしき小さな置物だった。
ピンと立った尻尾や、愛嬌のある顔立ちはどこかキアを思い出させる。

(あいつのことだ、こういうのに目が行ったんだろ。)

棚から犬の置物を、取り出した。
すると、キアの喜ぶ顔が思い浮かび自然に顔が緩んでいた。
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