守り星
□05
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「ん・・・・」
意識がはっきりしていく事を、キアは感じた。
「きゅう、だいめ・・・・・・?」
目を開けると、そこに自分の養い親が見えた。
「キアが目を覚ました。早く、医者を!」
その言葉と共に辺りが騒がしくなっていく。
その事をぼんやりと意識した。
「大丈夫かい、キア?出血が酷くて、一時は駄目かと思ったんだよ。」
「しゅ、けつ?」
「ああ、なんたって銃で撃たれたんだから。」
(じゅう?そういえばわたしは・・・)
(あああああああああっ!?)
思い出したのはザンザスの悲しい咆哮。
(ザンザス?)
次々と思い出されていく、記憶。キアは勢い良く、飛び起きた。
「九、代目!ザ、ザンザスは!?」
鬼気迫る勢いでキアは九代目の服を掴んだ。
「怪我してて、は、早く助けに・・・・!」
「大丈夫だよ。」
九代目はキアの手をやんわりはずし、優しく頭を撫でた。
「大丈夫、ザンザスはかすり傷ぐらいしか負っていないから。今、食事を凄い勢いで食べているぐらいだったからね。」
「ほ、ほんと?よかった・・・・」
キアから力が抜け、ベッドに倒れこんだ。
「よかった、よかった。」
「ああ、だから安心していいよ。」
キアの頭に手を伸ばそうとすると、寝息が聞こえて来た。
それに九代目は静かに微笑むと、部下にその場を任せ部屋から出た。