捧げ物!

□憂鬱初恋
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結局律にはつんつんとしたままで
俺は帰路についた
律は今日もまた、いつもの友人
のところだ



ったく 今からこんなんでどうすんだよ
受験とかの期間になったらもっとあえなくなんだぞ




会いたいの俺だけかよ

いや

違う 織田は俺のこと好き好きいってくれてる

わかってるけどさ


互いに積極性ねーよな

ちょっとぐらいの勇気にだって
ちっちゃくなってふさぎ込んでる 俺だから




「しらねーよ
きづかねーおまえがわるい」

俺は一人小石を蹴ってつぶやいた。
このもやもや作ったのはおまえだろう
受け止めるっていったろう
なのに横にいねーし




織田律 おまえは 憂鬱な初恋でしかないんだよ―…。




「先輩!」


ずっと下を見ていた俺は、驚いて振り返った
すると幻覚だろうか 織田がいるではないか
額に、汗の粒を浮かべて

走ってきたのか?

てか、友人は??

そんな疑問を吹き飛ばすように織田が叫ぶ

「はい! 先輩!
俺2週間くらい前からマフラーを友達に教えてもらって編んでたんです

受験のお守りです!」


俺は驚いて固まる
すると織田はいつもみたいに笑って

てててと駆け寄ってきた。

ああ

かわいい。 胸が張り裂けそうだ

それにくらべて

俺は
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