セカコイ 短編
□留学において
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「律
お前が学校でいじめられてるのはよく分かった!」
そういって泣く父。
律は俯く。
(いや ただの失恋なんだけどね)
「引越ししよう!
律が再び学校にいけるようになるなら
あんな学校じゃなくていい!」
「引越し…?」
「ああ!」
「うん もうどこでもいいよ…」
先輩のいないところなら…
「海外だ!」
「ゑ?」
「留学しよう
そうだ
それがいい。ところで律
英語はどのくらいできる?
自己紹介してみなさい」
(ええ…?今?)
「アイム…。アイアム
あ まちがえた
まいねーみーず おのでら りつー。
アイライクアポー
アイライク
(ええと 町を歩くのがすき…だから)
I like street walking…」
street walking = 売春
父は顔を真っ赤にして怒鳴り始めた
「律!! そんなことをしては絶対だめだ!
まさかクラスのやつらに…くそ!
こんな腐った国いられるか!
今すぐにいくぞ!
準備しろ! 使用人のやつらも集まるんだ!!
あっちになら私の家は何個かあるからな
ここよりも広いぞ! 律!!
よかったな!!」
「ああ…うん」
さすがに海外にまでいったら
町でばったり先輩と
っていう気まずさもないもんな。
さよなら
先輩。
あと
ごめん
かってにいじめの犯人にされた
クラスメートたち。
君たちの犠牲は忘れない。