セカコイ 短編

□そういう意味じゃない
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忙しく動く銀行員。
繰り返し鳴る電話への対応や
振り込みの対応へ忙しい中

家柄がいい
ということをよくみるだけあって
銀行員に相応しいと
あっさり就職できた新人

小野寺律は
手を挙げて声も張り上げた。

「すみません だいてくださーい」


すると 頭取の高野政宗が
一瞬反応するが
今は忙しいらしく
すぐに顔を伏せてしまった。

仕方ない

「羽鳥さん だいてくださーい」

「木佐さーん だいてくださーい」

「だれでもいいので だいてまわしてくださーい」


「だあああ!!!」


とうとう高野が叫んで立ち上がり
律の方へ向かってきた

「仕事中だろうが関係ねえ! 
俺ん家こい!!
別にお前がいいんなら
此処でヤッても構わないがな!」

高野は顔を真っ赤にして叫んでる。

なにか怒らすようなことを言っただろうか。

と律は小首をかしげた。


「(代金取立て手形くださいって言っただけなのにな)」










おわれ

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