過去拍手文2

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それは…暗い部屋の中


時刻にすると十分くらい
律は高笑いをしていた。

気ちがいになったわけではない。


「ははは、ついに…
ついに出来たぞ…全自動家事ロボット!」



まあ突っ込みどころは多数あるが
使用人が手伝ったのはあきらかである。

超高級素材で出来たそれは
スリムなロボットだった。

「んじゃーまず何からやってもらおうかな
服たんすにしまえる?」


『了解』


ロボットはがたがたと動き
しかし時間がたつとスムーズにそれらをこなしていった。

すくなくとも律よりは効率がよく
律よりは はやい。

ああやっぱりいまどき家事なんて人間がやるもんじゃないんだよ!

ちょっと星新一の人間がつくる料理をロボットにまかせたせいで料理をつくれる人間がいなくなった話みたいになると困るが

律はずっと生活が楽になり
ソファーに寝転がって本をよんだ。






皿を洗う音までする

ああ、設定したとおりに動くんだなあ









でも ここまでやってもらうと
愛着がわいてきて
名前をつけたくなってしまった


なんてつけよう。










そうだ






はずかしいけど…






「ま、まさむね」


名前を登録する

うわあ 家事ロボットに好きな人の名前つけるって俺どういう神経してんだ


ロボット 政宗はぴくりと動いて

それでもまた家事をつづけた。










あー楽






つくってよかったなぁ…











『おい おきろ 律』



ん?

なんだこの声

聞き覚えあるな





『朝ごはんつくったぞ さめるから食え』


「ってぇ!? 高野さんあんたなに勝手に


あれ」



律が目をあけるとそこには
昨日完成したロボットが立っていた

こ これは一体


律は寝癖もそのままロボットの説明書を開いていった。






注:誰かの名前を想像してつけた場合
ロボットは自動的にその人の性格になります
家事はこなすのでおかまいなく。





ちょおお!? それこまるんですけど!

あわててロボットのほうをみると
ロボットは律の頭にふれてきた。


『ほら、 説明書じゃなくて俺をみろよ』



「た、たかのさん!」


『政宗ってよんで』

「まさむねさん! まじイケメンです!

その光沢とか!」


『そうほめんなよ』




ああ、幸せだ。

まるで高野さんと同居してるみたい。
しかもやたら忠実な。

『その寝癖もかわいいな』

なんて、高野さんがいわなそうなことまでいってくれるし

ちょっと肌が銀色なだけで

これもう高野さんじゃない?

ほら、めがねかけてみたら…

うわあ、 ますますぽいよ!

そうして律とロボット政宗は夜な夜な踊りあった。(つかれたから五分でやめた)














来週 粗大ごみの日


律は泣いていた。



「高野さん政宗さん捨てないでえええええ」


「うるせえ 堂々と浮気しやがって」

「浮気じゃないですー」

「俺が家事しにいく! こんなのだめだ!
だめ!」

「ああああっ政宗さあああああん」


『大丈夫 また、会えるさ』

「うわあああああああああああああ!!」

「マジ泣きすんなよ! てかこのロボットやたらとむかつくな!
誰似だ!」





(横澤)「(久しぶりに遊びに来たらどういう状況なんだこれ)」





end


あなた似ですよ 高野さん

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