捧げ物!
□憂鬱初恋
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「なー今日昼どこで食う−?
てかおまえの弁当くわせてよ
おまえのとこのうますぎる」
「えーいいけど−俺の減るんだけど」
「まあ自然の摂理だろー」
「なんだよそれー」
織田への恋を自覚してから一ヶ月後のこと
廊下で織田と織田の友人が駄弁っているのを見た俺は
「……んだよ
楽しそーじゃん」
自分でも驚くほど落ち込んだのだった。
「あ、あのぅ先輩…?」
図書室。急にメールで呼び出された織田はおどおどとしていたが
俺は何も返さない。ただ、緊迫とした空気がつづく。
織田はいつのまにか涙目になっていた
「す すみません俺はなにか気にさわることを…」
「べつに
なにもしてねーけど」
てか。なにもしなさすぎんだよ
自分から誘ってこねーし
昼ご飯だって校内で俺とくったことないくせに
友人友人友人家族家族って
俺のこと好きっていうくせに
全然つかめない
おまえのこと
全然しらない
「となり…いいですか?」
織田は落ち込んでる俺の隣にそう問いかけて座った
椅子を引く音
衣擦れの音。
「好きにしろよ…」
なあ、こんな状態でさ
おまえにこころ奪われてるなんてこと
あるはず、ないだろ