セカコイ イメージ曲ss

□Belle
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予備校ですらも追い出される時間。
俺はただ暗いだけの夜道を
背中を丸めて歩いた。

みんな誰かと一緒にいる。
笑ったり
泣いたり

きっとこいつらは
帰ってもまた 誰かがいるんだろう。

重い鞄
重い足

たまにおかしくなりそうになる。
大学行って
いい会社いかなきゃ
社会人として死ぬけど
それだけか?

誰もよろこんじゃくれないのに

またくたばろうとも

誰も気づいちゃくれないのに。

「…」

『一番線路に電車がまいります』


終電ぎりぎりだった
みっともなく駆け込むと
被害妄想か。
周りが馬鹿にしているように思えて
俺はつり革につかまってるやつらから
目を背けた。

そのときだった


どっかで聞いたことがあるような笑い声。



織田だった。





俺のずっと向こう側
友人とだろう
笑っている。


それを見て俺はまだ降りる駅でもないのに
扉が開いたとたんに降りた。

むかついた。

みじめだった。

なんだよ。

お前



俺がいなくても
そういう風に笑いあえる相手いるじゃん。
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