混ざりし物語
□A true stratagem person(本編)
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序の策:堕天使の王が動く時
それは今まで見てきた中でも、比類のない輝きを持った極上の魂だった。
その魂を見つけたのは本当に偶然だったけれど、その輝きを一目見た僕はその輝きに惹きつけられた。
それまでは他者が美しいと称するどんなモノを見ても全く心を動かされる事はなかったけど、その魂は文句なしに美しいと思った。
だからだろうか?
絶対に手にいれたいと・・・いかなる者であろうと絶対に渡したくない!と思ったんだ。
その魂を持っていたのは、生まれてまもない赤ん坊。
生まれて間もないのに、これだけ僕を惹きつける輝きを持っているんだ。
成長した暁には、どれだけ眩い輝きを持つことか・・・・・。
考えだけでも、僕は心を躍らせた。
この魂は・・・いや、この美しい魂を持つこの子は、絶対に僕のモノにしたい。
成長した暁にはずっと僕の側において、同じ時をずっと一緒に過ごしたい。
そう思った僕は、この子が僕の隣に立てる年頃まで成長するまで見守ることにした。
そうすれば、この子を余計なモノから守る事が出来る。
そう・・・・。僕の同胞たる、悪魔からも。
僕を惹きつけるほど美しい輝きを持つ子だ。
他の連中だって、絶対に目を付ける。
だからこそ、僕はこの子の近い位置で守る事を決めた。
人間が成体になるまでは20年の時がかかるそうだけど、悪魔である僕なら瞬き程度の僅かな時。
それぐらいの間なら、物質界にいるのも悪くはない。
そして僕は、この子は成長するまで物質界に滞在して見守り続けることにした。
この子が美しく成長出来るよう、そして他の悪魔に余計なチョッカイを出されないよう。
けれど・・・・・・・・・・。
まさかこの子の同胞たる人間が、この子を歪ませかねない事をしてくるなんて、さすがの僕も思いもしなかった・・・・・。