過去拍手文
□無自覚は罪〜危険なニ択〜
1ページ/3ページ
朝、目を覚ますと目の前にはいつもと同じ白い天井があった
朝か…ボーっとした眼のまま時計を見ようと視線をさ迷わせ身体を起こそうと力をいれた瞬間下半身に鈍い鈍痛が走る
「いっ…!」
思わず大きい声を荒げてしまった
よく回りを見渡せば部屋の作りは同じだが
自分の家とは違う家具に整理清掃され整えられた寝室
「…ここ、高野さん家…」
ゆっくりと脳裏に昨夜の記憶が蘇ってくる、そうだ…昨夜は又無理やり連れ込まれてこのベッドで散々好き勝手されて…!!
裸の自分を見れば赤く残されたそれがそこら中に散らばってこれは紛れもなく高野さんが付けた痕
記憶を鮮明に思い出し顔がどんどん熱くなってゆく
「起きたのか?」
「!!」
寝室の扉をコンコンと叩く音がした
高野さんの声に驚き鬱血だらけの自分の裸を見られたくなくて俺は勢いよく布団にくるまりベッドに沈んだ
「朝飯出来てるから食うだろ?」
扉が開くといつもと同じ涼しげな顔をした高野さんがいる
「…あ、あの、結構です、俺帰るんで…」
ってなんでこんな平然とした表情でいられるのか
俺はと言うと身体は鈍痛で動けず情けないし、肌は高野さんの残した痕だらけで恥ずかしいし
「早く起きろ、朝飯冷めるし」
煙草を加えたまま高野さんはそう言った
「いえ、本当に結構です」
はなたれた扉から微かに漂う朝食のいい香り
その香りに刺激されたのか自分からぐぅと空腹を知らせる間抜けた音がつい響いてしまう
「……うっ」
「…豆腐と揚げの味噌汁と塩鮭、大根の葉入りだし巻き玉子、大根卸しだけど食うだろ?後今洗濯中だからお前の服もちょーだい、ついでに一緒に洗うから」
そう言って俺に手を差し出す
た、高野さん、又朝からそんな豪華な食事を…!!
反則だ…駄目だ、今日は休み…このまま朝飯も一緒にとって服も取り上げられたら自分の家に帰れなくなる、乾くまで待っていたら又高野さんの家から出られないし、今日1日高野さんと一緒に過ごすことに…これじゃ又いつもと同じパターンじゃないか!!
今日こそは高野さんの思った通りにはさせはしない!!ふと、自分のくるまっていた布団の中に一緒に自分の着ていたくしゃくしゃになった上着やGパン、下着を一緒に巻き込んでしまっていたのに気づく
俺はそれを見て、閃いたのだった
「た、高野さん…賭けをしませんか?」
「は?賭け?」