T&Bss

兎虎SS
◆◆相思相愛 

『愛してるよ。』

俺がギュッと抱きしめれば

『えぇ、僕も。』

と抱きしめ返してくれる。




ちょっと苦しいけど、俺を包む腕の力強さにホッとしてる俺は

本当にお前が好きなんだな。

2012/07/25(Wed) 01:23 

◆愛してるって… 

『なぁバニー、』


ごくまれに、虎徹さんが甘えてくる時がある。


『愛してるってさ、
言ってくんね?』


それはとても寂しそうに、
とても悲しそうに。


奥さんや楓ちゃん、お兄さんやお母さん、虎徹さんは愛をたくさんの人に与えている。虎徹さんもたくさんの人に愛されているのだけど、虎徹さん自信それに気がついていない。

だからこうして、ごくまれに愛を求め甘えてくる。


虎徹さん。


あなたが気づいていないだけで、あなたはたくさんの人に愛されているんですよ。


そのことに気づいてほしいけれど、愛を求めて僕に甘えてくるあなたを思うと、なかなか言えない。


虎徹さん。

ねぇ、虎徹さん。


大好きです。

愛しています。


あなたが多くの人から愛されていることに気づくまでは、あなたは僕だけの愛を受け取ってくれている。

虎徹さん。

愛しています。

虎徹さん。


どうかもう少しだけ、

あなたがたくさんの人から愛されていることに気づかないで。

もう少しだけ、
僕の愛だけを受け入れていてほしい。

2012/07/16(Mon) 14:20 

◆悪戯。 

※とくに兎虎関係ない会話文




虎「ガキの頃悪戯でピンポンダッシュとかやったなぁ(ケラケラ」

兎「あぁ、僕もやりましたよピンポンダッシュ」

虎「え!バニーもやったの!?」

兎「ええ、幼少よく悪戯でやりましたね(クスッ」

虎「あのスリルが楽しかったんだよなぁ〜(笑)」

兎「そうですね、あのイボを押して逃げる時のスリルといったら」

虎「……イボ?」

2012/05/29(Tue) 04:02 

◆ふわふわたいむ。 

『ばにぃーすきーっ』

『だいすきばにぃーっ』

今日のこの人は一段と酔ってる。

朝からのなれない撮影と取材の仕事に2回の出動。犯人を捕まえて戻ってまた別の取材。その後会社に戻って報告書の作成…の途中でまた出動。

いつもよりも慌ただしスケジュール。帰宅したのは定時をだいぶ過ぎた後だった。

しかし幸い明日は2人揃ってのオフ。

飲みませんかと誘ったのは僕。なんなら泊まっていただいて構いませんよという言葉に、彼は少し考えた後に嬉しそうに頷いた。

疲れているところに、いつものペースで焼酎をロックで飲んでいくものだから、酔いも早かった。
僕もいつもより幾分酔いが早いが、ペースを落としていたので彼ほど酔っているわけではない。

ふわふわ

ふわふわ

とても気持ちがいい。


『こてつさん』

とろんとした琥珀が僕をみる。

『すきです』

きょとんとした表情がとても可愛い。

『だいすきです』

あぁ、自分で思ったよりも僕は酔ってる。

ふわふわ

ふわふわ


『おれもばにーちゃんだいすきっ』

互いにすきすき言いあって、最後にチュッと口づけた。

ふわふわ

ふわふわ

このまま2人で

どうかこのまま。

2012/05/05(Sat) 18:04 

◆蓋が開く 

『あなたが好きなんです!!』

いつもクールなハンサム顔を必死な形相に変えてバニーは迫ってきた。

ジェイク事件の後からだ。バニーの俺をみる目に変化があったのは、

尊敬とか信頼だけじゃない

明らかに"熱"を含んだその視線


気の迷いだ…とか

男同士だから…とか

俺はおじさんだから…とか

この日が来た時の為にと色々と断る理由は考えてたんだ。

考えてたのに、

『この気持ちは気の迷いなんかじゃない!僕は確かにあなたを愛してる!あなたと共に人生を歩みたいと、心のそこからそう思ったんです!』

こんな必死に告白してくるバニーを前にしたら、今まで考えてた言葉なんて出てこなくて、

代わりに目から涙が零れた。

あれ?なんでだ?

なんで涙がでてくんだよ。

わけがわからなくて、さらに涙が溢れてくる。

『…虎徹さん?』

そんな俺をみたバニーはさっきまでの必死さが嘘かのように優しく優しく俺の名前を呼んだ。

『……虎徹さん』

涙が止まらない。



バニー、バニー、バニー、


あぁ、そっか、

そっか、そっか、

バニーの為を思って考えた断る理由。

バニーには幸せになって欲しかったんだ。

それは

バニーが好きだから、

愛してるから、

でも男でおじさんな俺なんかじゃバニーを幸せにできないと


無意識に俺は俺の気持ちに蓋してた。


『……虎徹さん』

ゆっくりと、バニーの顔が近づいてくる。

気づいちまったら、もう抗えない。

ヤツとの距離がゼロになる。

唇が重なった。



《俺も…お前が、好きだよ、》

気持ちを込めて、
ゆっくりと
バニーの首に腕をまわした。

2012/04/18(Wed) 02:30 

◆王子様 

2人で会社を出たら、出待ちをしていただろうバニーのファンに囲まれた。

俺は邪魔だとばかりにはじき出された。


煌めく金の髪

澄んだ翠の瞳

通った鼻筋

爽やかな笑顔


ヤツはまるで、
絵本に出て来る王子様。

丁寧にファン1人1人に対応しているヤツをぼーっと眺める。

ふと、ヤツと目が合った。


ふわっとした
優しい
でも今の状況にちょっと困ったような王子様は


『 す い ま せ ん 』

と口パクで言う。


ファンにみせる笑顔と違う

俺にだけチラッとみせる素のお前。


いんだ、いんだ、
おじさん待っててやるから、
ファンサービスも仕事のうちってさ、

その代わり、家に帰ったら存分に甘えさせてもらうからな。


多くのファンに好かれる王子様は、


家に帰れば

俺だけの

王子様になる。

2012/04/18(Wed) 01:34 

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